「貧乏な結婚」はしたくない…パパ活にハマった33歳OLが婚活を止めた理由

パパ活~新貧困時代の女たち(1)後編
安本 由佳 プロフィール

「貧しい結婚なら、したくない」

しかしながらこの男、最初からモラハラ気質が見え隠れしていた。

美奈さんが少しでも口答えをしたり、自分の思い通りにならないと、急にスイッチが入って手がつけられないほど怒り狂うのである。

――この人と結婚はない。交際を始めてすぐ、そうハッキリわかっていた。それでも美奈さんが付き合いを続けたのは、彼の経済力が魅力的だったことに加え、彼女にそれほど結婚願望がなかったからだ。

大学時代の同級生や会社の同期には、20代で結婚した友人ももちろんいる。しかし同世代どうしの夫婦はそろって生活が苦しそうだった。

申し訳程度にダイヤモンドのついた指輪しかもらえず、美奈さんが一人で暮らす家と大差ない部屋に二人で住み、結婚しても当たり前に共働き。にも関わらず家事負担は倍に増え、毎朝晩料理させられ、節約のために旦那のお弁当を毎日作っているという子もいた。

「まったく羨ましくなかったですね。貧しい結婚ならしないほうがマシだと思った」

その一方で、ギャラ飲み等で知り合う経済力のある男たちの結婚生活も、別の意味でまったく夢がなかった。嫁の愚痴ばかり言っていたし、それだけならまだしも、浮気している人も別宅に若い彼女を住まわせている人もいた。

美奈さんの周囲に、憧れを抱くような結婚生活を送っている人はいなかった。

それなら無理に結婚を考えなくたっていい。たとえモラハラであっても、欲しいものを買ってくれる彼と付き合っていればいい。当時27歳だった美奈さんはそう考えたのだった。

 

……しかしそれから3年後。ついに彼から暴力を受けたことをきっかけに、二人は破局を迎えることとなる。

だが、その時点ですっかり分不相応の贅沢に慣れていた美奈さんは、もはやOLの給料でやりくりする生活など到底受け入れられなくなっていた。

友人を通じてパパ活アプリの存在を知ったのは、そんな矢先だった。

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