「テレビ離れ」が急加速する時代、多くの人が意外と知らない「若者の価値観」

ラリー遠田, 原田 曜平 プロフィール

若者に刺さる番組が増えた理由

原田:そのタイミングと同時に、それまで中高年を対象にしていたテレビ局が、若者や現役世代の視聴者を取り込もうとするようになったんですよね。

ラリー:第七世代が急速に台頭してきた背景の1つとしてそれがありますよね。原田さんもご著書(『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』)で書かれていますけど、テレビ業界ではずっと人口が多い高齢者に向けた番組作りが続けられてきた。だから「世帯視聴率」さえ取れればいいという考え方だったんですね。

ところが、それでは若者に訴求しないし、実際にモノを買ってくれる層がテレビを見なきゃ意味がないということになって、ここ数年で「個人視聴率」が重視されて、若い世代に刺さる番組が続々と作られるようになったんですよね。そのテレビ側のニーズが第七世代という新しい芸人が出てくるタイミングにうまく一致した感じがします。

 

原田:平成の終わり頃まではそのテレビ側の主張にも正当性があったんです。というのも、平成の高齢化っていうのは元気な前期高齢者が増える高齢化だったんですね。でも、令和の高齢化は後期高齢者が増える高齢化なので、質が違うんですよね。人口の多い団塊世代がさまざまな市場の消費者から離脱するようになったので、テレビもターゲットを変えるしかない状況になったわけです。

ラリー:なるほど。やっぱり団塊世代はいちばん人口が多いから、社会の動向を左右する存在だったわけですね。

原田:人口規模が大事だというのは本当に実感しています。僕はずいぶん前から「もうちょっと若者を狙いましょう」と言ってきたんですけど、「いやあ、若い子は人口が少ないし、消費欲もないでしょう」ってずっと突き放されてきたんです。

でも、最近は業務もすごく増えていて「Z世代を狙うマーケティングやりましょう」と言われたりするようになりました。もともとちょこちょこあったんですけど、今は本当にガラッと変わったなっていう感覚があります。

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