物理学者が『エヴァ』を徹底解説!…シンクロの瞬間パイロットが見ていたものの正体は?

エヴァのプチ科学 その3

『新世紀エヴァンゲリオン』TV版から25年、ついに最終作の『シン・エヴァンゲリオン劇場版: ||』が公開されました! エヴァと言えば、物議を醸しだす凄惨な心理描写と共に、難解な科学用語がサラッと登場することでも有名です。

過去のエヴァ作品のプチ科学ネタを3回に分けて紹介するこの記事も今回がいよいよ最終回。マニアック度(?)をシンクロ率になぞらえて解説していきます。前回は、赤城リツコ博士の「使徒は粒子と波、両方の性質を備える光のようなもので構成されているのよ」という意味深なセリフと現代物理学の関係までを解説し、シンクロ率は60%まで達しました。

今回も、シンクロ率をどんどん高めていきましょう!

【シンクロ率70%】
シンクロ率グラフに「カーボンナノチューブ」

ここからは、ついに応用物理学の領域に入ります。

エヴァとそのパイロットの神経接続の強さを表すシンクロ率。エヴァの強さそのものにも直結する極めて重要なパラメーターです。『TV版』ではグラフの中で複数のサイン波が徐々に重なっていくことでシンクロ率の高まりをビジュアル化していました。そして、約10年後に公開された『新劇場版』ではそのビジュアルも大幅にパワーアップ。なんと、サイン波がただの曲線ではなく、「カーボンナノチューブ」に置き換わっていたのです。

「カーボンナノチューブ」とはその名の通り6角形状に並んだ炭素原子でできた直径10ナノメートル程度のチューブです。鋼より硬く電気をよく流すなど優れた特性を持つ最先端材料の一つです。「カーボンナノチューブ」の発見には日本人が大きく寄与しており、長年ノーベル賞の候補にも挙がっていました。

カーボンナノチューブの構造 Image by Mstroeck, CC BY-SA 3.0

『シン・エヴァ』ではシンクロ率がまさかの〇〇〇になりましたが、〇〇〇形状のカーボンナノチューブはまだ合成されていません。カーボンナノチューブと言えばナノテクノロジーの象徴……シンクロ時にはナノレベルの制御が必要であることを示唆しているのかもしれません……。

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