水素エンジンはハイブリッドのように大ブレイクするか?

トヨタは「ベンチがアホ」でも野球する
大原 浩 プロフィール

水素エンジンはかっこいい?

自動車は単なる実用品ではない。自分の愛車に思い入れを抱く人は多いし、日本の高速道路の速度制限や、一般道の状況を考えれば、フェラーリを購入する人々が実用性を重視しているわけではないことがすぐにわかる。

その点で、水素エンジンのデビューを「自動車レース」に設定した豊田章男氏のセンスには恐れ入る。電気自動車でもカーレースは可能だが、炭酸が抜けたサイダーのようなものだ。

水素エンジンの音は、ガソリンエンジンよりもやや甲高いそうだが、よりスピード感があふれるサウンドと思われ、モーターファンを歓喜させるのではないだろうか?

ハイブリッドが世界的に大ヒットしたのは、性能と同時にトヨタの巧みな販売戦略もある。ブラッド・ピットを始めとするハリウッドスターたちが乗ることによる「環境にやさしく『かっこいい』プリウス」というブランド戦略を成功させたのだ。

今度も「水素エンジンのスポーツカーは環境にやさしく『かっこいい』」というイメージを広げる戦略ではないかと思う。

 

ホンダは残念だ……

もし水素エンジンの時代に入ったら、世界は日本に追いつけないことはすでに述べた。

日本車おろしに対抗するために、政府は水素エンジンの開発・普及を強力に後押ししてほしいのだが……

ホンダの新社長が会見で「2040年にはEVとFCVで100%の目標」を発表した。確かに、優れた自動車メーカーではあるものの、他社との連携を行わず独立性の強いホンダにとって「あれもこれも開発」するのは体力的に厳しいから、取捨選択を迫られている事情はよくわかる。

しかし、次世代自動車の中核になると思われる、ガソリンや水素(エンジン)のハイブリッドを、将来の選択肢の中から消去するのは明らかな誤りだ。

「アホなベンチ」の圧力に屈せず、次世代自動車の本命の開発をぜひ継続してほしい。

関連記事

Pick Up

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/