水素エンジン トヨタイムズ HPより

水素エンジンはハイブリッドのように大ブレイクするか?

トヨタは「ベンチがアホ」でも野球する

水素エンジン車で耐久レース参戦

まず、若い世代の方には「ベンチがアホやから野球ができへん」という言葉の意味を説明する必要があるかもしれない……

1981年8月26日、甲子園の阪神ヤクルト戦で、阪神タイガースのピッチャー江本孟紀氏がこの言葉を吐いたとされる。先発の江本氏が8回に同点のランナーを背負うピンチを迎えていた時のベンチの対応があまりにもずさんであったことに対する怒りが爆発したようだ。

この言葉が瞬く間に広がり一世を風靡したのは、例えばサラリーマンであれば「ベンチがアホやから仕事ができへん」など、大多数の一般国民の気持ちを代弁したからではないかと思う。

by Gettyimages

そして40年後の今、「アホなベンチ」に苦しめられているのがトヨタ自動車である。豊田章男社長は、世代的にこの言葉を知っていると思う。喉まで出かかっている感じはあるが、強力な自制心で耐えているようである。

しかし、トヨタがすごいのは「アホなベンチでも野球はする」気概を持っていることである。その象徴だと感じるのが、トヨタが5月21~23日に行なわれるスーパー耐久シリーズ2021「第3戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」で、「カローラ スポーツ」に水素エンジンを搭載した競技車両で参戦するということだ。

これまでの一連の記事で述べてきたように、「次世代自動車」の本命はハイブリッドだ。しかし、「アホなベンチ」から、「ガソリンエンジン」を使用しているというだけで政治的な圧力がかけられるのであれば、次善の策は「水素エンジン」だという判断は正しい。

2019年8月27日「騙されるな、空前の電気自動車(EV)ブームは空振りに終わる」で述べたように、これから自動車産業が進むべき道は、使う場所で発電するため送電ロスが少なく、ガソリン車で捨てていたエネルギーを活用し、なおかつ災害時の非常用電源になるハイブリッドである。

しかし、前述の記事の副題が「次世代環境車の穴馬はLPG自動車か?」であるように、「ガスを燃焼させる」自動車もそれなりに有望だと考えてきた。LPGとは液化石油ガスのことである。

何より、不便・非効率な電気自動車(EV)よりはるかに優れているし、二酸化炭素の排出も少ない。

 

なおかつ、水素エンジンは既存のガソリンエンジン技術の延長上で開発が可能であり、「EVの強要」で「日本車おろし」をたくらむ、欧米や中韓の政府・メーカーに一矢を報いることができる。つまり、水素エンジンが主流になれば、ガソリンエンジンと同じく日本勢の独壇場になると考えられるのだ。

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