ALS患者にはアクティブな人が多い

五感が冴えていても、身体が動かないわけですから「誰かに動かしてもらわなければ寝たきり」ということにはなります。少しでも動くうちは良いですが、身体が動かなくなって諦めてしまって寝ていると、本当にすぐに寝たきりになるという事です。この「進行」という現実を、ALSという難病は私たちに突きつけてきます。そして診断してもらった時の自分の状態から、もちろん個人差はありますが、自分の未来も五感と共に体感できるのです。

しかし早い段階から準備していけば、その状態でもしっかりと五感を生かして周囲とコミュニケーションしていけるのです。「見た目は寝たきりですが、ちゃんと意思を持って生活をしていける」ということなのです。他の難病でも該当するものが多いですが、外観で決められてしまうと困ってしまうのがALSの特徴なのです。

-AD-

多くのALS患者で活躍している方は、それを支える基盤を持っていらっしゃる方が多いです。「ALS患者の方はバイタリティーのある人が多い」と言われる所以は、自分を支える基盤と接触していくエネルギーが凄いからだと思います。

そういう基盤がなければ、現状を受け入れて前に進んでいく事が大変です。私は最初のうちは「ALSなんかに負けるもんか!」とリハビリテーションでもマシンを使って、身体をもう一度鍛える感覚でやらせていただきました。PTさんに「あまり無理をしない方が良いのがALSだと思います」とアドバイスされても「自分の気が済むのでやらせてください」と言って聞きませんでした。

2020年2月の津久井さん 写真提供/津久井教生
理学療法士の服部さんと歩行訓練。2020年2月 写真提供/津久井教生

「では、思った通りにやってください、許容オーバーだと思ったら止めますから」そういわれて取り組みました。しかしながら、PTさんのおっしゃる通りでした「やりすぎると次の日に影響が出て動きが悪くなる」「悲しいことに1回落ちると元に戻りにくい」という練習結果になるのです。運動やダンスなどで思っていた、練習すればできるようになるというシンプルな考え方は弾き返されました。