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7億人が利用する「中国EC市場」…その売上を左右する「中国版インフルエンサー」の実態

マネー現代編集部 プロフィール

日本のインフルエンサーと何が違うのか?

しかし、フォロワー数で言うなら、日本にも数十万人、数百万人のフォロワーを持つYouTuberやInstagrammerはざらにいるだろう。ところが、「KOLが日本のインフルエンサーと異なるのは、フォロワー数だけではありません」と李氏は言う。

「日本の典型的なインフルエンサーマーケティングでは、SNSを通じて何人のフォロワーに拡散したかという『認知』にフォーカスします。ところが中国のKOLは、自身のSNSのフォロワー属性や消費性向を細かく分析し、『このSNSならこういうフォロワー層が多いのでこの商品を集中的に流しましょう』といった提案を自ら行うのです」

単に商品をSNS上で流すだけでなく、フォロワー分析から始まり、投稿後のクリック率、カートイン率、コンバージョン率(どれだけ購入されたか)まで細かくチェックする。単なる「認知」にとどまらず、緻密にPDCAを回しながら「成果」にフォーカスするのが、中国のKOLと日本のインフルエンサーとの大きな違いなのだ。

RED(小紅書)で「önaka」を紹介するKOL

ここで素朴な疑問が起こるが、そこまで「成果」を追い求めるKOL自身のモチベーションはどこにあるのだろうか。KOLへの報酬は基本的には固定で、成果報酬型になっているわけではないようだ。

その疑問に対して、李氏は「KOLにとって一番のモチベーションは『信用』です」と答える。

 

「KOLの紹介した商品が消費者の支持を集めたら、そのKOLに対するフォロワーの信用はさらに高まりますし、さらなるフォロワー数の増加にもつながります。クライアントからの継続的なオファーも得られます。逆に、期待する効果が得られない商品や偽物を扱ってしまったら最後、『信用』にキズが付いてしまいます。だから、KOLは『成果』を出すことに真剣になるのです」

「信用社会」と言われる中国。フォロワーやクライアントからの「信用」こそがKOLを突き動かし、熾烈な競争に駆り立てているのだ。

自ら緻密なマーケティングを行い、プロモーションの成果にも責任を持つKOLは、日本のインフルエンサーの数歩先を行く“個人広告代理店”のような存在といえよう。

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