2021.05.20
# AI

「アルゴられる」のが当たり前の新世代、「AIネイティブKIDS」が生まれる背景

野口 竜司 プロフィール

「アルゴられる」が当たり前の消費者感覚

AIネイティブKIDSの特徴として、彼ら/彼女らは消費者として「アルゴられる」ことに慣れている、という性質を持っています。

「アルゴられる」とは一般的でない造語ですが、「文脈やコンテンツに合った推薦(レコメンド)」や「一人一人への最適化(パーソナライゼーション)」といったAIのアルゴリズムの恩恵を受けるということです。AIの推薦や最適化のもとに消費行動を選択することが、彼ら/彼女らにとってはもはやデフォルトなのです。

 

今や、世の中に支持されるメディアやEコマースは「アルゴられる」気持ちよさをユーザー体験として提供できるAI搭載型のプラットフォームです。TikTokやインディード、スマートニュースなどもAI搭載型プラットフォームとして躍進を遂げています。そして、その筆頭格はネットフリックスでしょう。

今やGAFAの一角に食い込むとも言われているネットフリックス。有料会員数は2020年内に全世界で2億人を突破しました。その膨大な視聴データをもとに、ネットフリックスのAIシステムはアルゴリズムのバージョンアップを絶えず繰り返し、2億人の会員に対して適切なレコメンデーションを提供しています。このAIアルゴリズムが、ネットフリックスの躍進を支える基盤となっています。

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また、2019年3月にマクドナルドは、AIによるパーソナライゼーションのプラットフォームを開発するスタートアップ企業「ダイナミック・イールド社」の買収を発表し業界を騒がせました。ある意味で大量生産・大量消費の象徴のようなマクドナルドがパーソナライゼーション強化に注力することは、AI時代のひとつの象徴とも言えます。

AIネイティブKIDSたちは、もはやマックのドライブスルーで1からメニューを探さなければいけない状況に嫌悪感すら覚えるようになるのです。そのくらいの「AIが当たり前にある消費者感覚」を身につけるのがAIネイティブKIDSなのです。

AIが当たり前によい体験を提供してくれる(むしろAIが作動していないサービスには不満すら覚える)という消費者感覚を持っているということは、その時点でAIサービスの企画や開発においても、「非AIネイティブ」の旧世代に対する大きなアドバンテージとなるのです。

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