効率は大事だけれど、見守ることも忘れずに

親は、子どものできることが少ない時には、少しずつ成長することを喜びとして感じられるのですが、子どものできることが増えてくると、できないことにもどかしさを感じてしまいます。成長しているのに、できるようになったことには目を向けず、「できないこと探し」をしてしまうのです。子どもが「成長したこと」そして「努力の過程」を子ども自身にしっかり伝えていくことが、子どものモチベーションアップにつながります。

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また「課題を乗り越える」という経験は、小学校受験だけではなく人生を通じて大事なことです。子ども自身が試行錯誤して自分なりの対応方法を考えだしていく、というプロセス自体がとても大事なことです。小学校受験というゴールが決まっていると、試行錯誤の機会や、地道な努力の積み重ねを軽視し、すぐに結果を求めてしまいがちになります。親としては時に見守る忍耐力が必要です。

娘は、言葉で自分の考えを説明することが苦手で、面接演習や絵画の質疑応答でほとんど話ができませんでした。教室の先生から、「毎日の出来事などを整理して話すことから始めると良い」とアドバイスをもらい、毎日お風呂で、「保育園で一番楽しかったこと・頑張ったこと」「家族で行って楽しかった場所」「小学生になったら何をしたいか」など毎回テーマを決めて、親子で話すようにしました。

最初はうまく説明できなかった娘も毎日続ける中で、2か月くらい経つと、絵画の課題に対しての質疑応答にもスムーズに答えることができるようになりました。毎日3分程度の努力の積み重ねの大事さを実感しました。

もちろん志望校に合格できたことはとても大きなことですが、何より子どもへの向き合い方が夫婦ともに大きく変わったことが、親として何よりも貴重な経験であり学びでした。小学校受験は、子どもをいかに成長させるかが大事だと思っていました。しかし、子どもの成長を考えるにあたり、子どもに将来どのような人になってほしいかという将来像を考えたり、子どもへの向き合い方を夫婦で話したり、時間の使い方を工夫したりする中で、親としての考え方が変わり、これから先の子育てにも活かせる子どもとの向き合い方を学べたことが大きな収穫でした。

小学校受験をする、しないの選択に関わらず、日常の限られた時間をどのように効率的に活用するかは、子育ての中での大きなポイントになると思います。ぜひ日々の生活や夫婦の役割などを見直してみてはいかがでしょうか。