やさしい味でいえば、もうひとつの“柱”。醤油もまた幅広い層から支持を得ています。

醤油ラーメン ¥850(税込)

「の」の字が入ったナルトからして郷愁を誘うノスタルジックな中華そば。しかし、昭和の黒っぽいスープと違い、淡く澄んでいます。それは醤油の量が一般的な醤油ラーメンより少なめだから。それでも木桶仕込みで天然醸造の非加熱生揚げ醤油を使っていて、素材に抜かりなし。

スープのベースは鶏・豚・真昆布。野菜ではなく真昆布が使われていることからもわかる通り、出汁の味を重視。飲むと素材の多重な旨みが広がり、レンゲを持つ手が止まりません。

玉子かけご飯 ¥50(税込)

ラーメン店には付き物のご飯モノももちろん用意。玉子かけご飯が3種類あるのですが、お値段がなんとオール50円! 「サービスみたいなものです。ラーメンを食べに行ってご飯がちょっと高いと我慢してしまいますよね。僕はそれがイヤで……安かったら食べるでしょ」と笑顔で話します。

お茶碗に盛られたご飯の上には、卵白が絡んでツヤっとした黄身と、海苔がパラリ。色の濃さが示すとおり黄身は濃厚な味。ご飯にはすでに醤油がかかっているので、かき混ぜてズルズルっといただけます。

なお、こちらは麺類を注文した方に限り1杯につき、ご飯1杯の注文ができます。

「50円の玉子かけご飯もいただける、都内の新店らしからぬお得な構成です。1000円払えば満腹コースとは何とありがたいことでしょう」と森本さんも最敬礼。

それだけでも十分なのに、「コロナで打撃を受けた国内の生産者さん、業者さんの力になりたい」という思いから、ほぼ国産の厳選素材を使用。そこには安心な美味しいものを提供したいという思いもあるとはいえ、その姿勢には頭が下がります。

「実は唯一無二の油そばも自信があるんです」と高橋さん。「醤油ラーメンのようなオーソドックスが一番長く愛されますが、それと共に油そばや限定メニューを提供して、そっちで進化を楽しめれば一番」と言います。これは一回の来店では済みそうにありません。さすがラーメン女子の推薦店、何度も訪れたくなる要素がいくつもありました。

MENクライ
東京都港区芝1-3-4 山谷ビル1階
☎非公開
営業時間:11:00~14:30、18:00〜21:00
※当面は11:00~14:30、18:00〜19:30
定休日:日
https://twitter.com/MENCRYhamamatsu/

PROFILE

森本聡子 Satoko Morimoto

年間600杯ラーメン女子。47都道府県を食べ歩き、年間600杯以上を食べるラーメン女子。女性向けに特化したイベント「ラーメン女子博」をプロデュースするなどメディアでも活躍中。著書に『東京ラーメンコレクション』(昭文社)があり。
https://www.instagram.com/satokomorimoto/

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Photo:Tatsuya Hamamura Composition:Seiki Ebisu