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ボーダーラインの子の親が悩む「自分が死んだあとのお金の管理」という大問題

自閉症がっちゃん(9)お金、その2

ボーダーラインの子どもとお金

前回は障害年金をもらう知的障害の子どもを前提としたお金の話をした。

アイムでは発達障害の一生を考えて、放課後デイからはじめて、ノーベル高校、グループホーム、ピカソ・カレッジ(生活介護)をつくってきた。しかしここにきて、まだまだ足りていないことがあるのに気がついた。それが親が亡きあとのお金の管理だ。

私が自閉症の息子のために試算したところでは、約1,500万円の資金が必要だと判断した。でもこのような大きい金額をすぐに用意することはできない。同時に、このようなまとまった金額を彼の口座に残しておくのも危険である。当人がそういった金額を扱うことはできないし、第三者が勝手にお金を引き出しても困るからだ。

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そこで私はアイム・パートナーズを立ち上げて、生命保険の保障と信託を組み合わせたサービスを用意した。息子の障害年金をそのまま終身保険の積立にまわして、親が亡くなったら生命保険会社より死亡保険金が信託会社に支払われる。そして信託会社で安全に資産を管理してもらいながら、私が指定した方法(毎月5万円)で息子の口座に定期的に振り込まれるようにした。

しかしまだボーダーライン(グレイゾーンと呼ばれる高機能)の子どもについてはの話がまだ残っている。ボーダーラインの場合は、障害者手帳をもつ知的障害者と話が大きく異なってくる。残念ながらシンプルな正解というものがない。

実は試算が一番難しい

障害手帳の対象とならないボーダーライン(高機能)の子供の場合はいくら残せばよいか? 実はこれだけは「試算のしようがない」というしかない。

まず最初に私がここでいうボーダーラインとは、障害手帳の対象とならない子どものことだ。一般的にIQ80以上の子がそれにあたる。

IQだけで診断すると「障害がない」と判断されるため、障害手帳もないし、障害年金もおりない。同時に特例子会社、就労支援や、グループホームに入ることも難しい。つまり普通の人と同じ一般就労の道を進むことになる。

とはいってもIQ80だとした場合、一般の平均IQ100に対して仕事上2割の知的ハンディを負うことになる。よって、就職できたとしても最低賃金で働くしかないかもしれない。

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