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台湾問題を巡り…NHKと日経新聞「真逆報道」はなぜ起きたのか?

キャンベル発言の真意

台湾問題への発言を巡り

新聞休刊日の5月6日の事だった。早朝、筆者はスマートフォンで日本経済新聞(電子版)とNHK(ネットニュース配信)をチェックして驚いた。報道内容がほぼ真逆だったからだ。多くの読者・視聴者も筆者同様に戸惑ったと思う。

バイデン政権のアジア政策を統括するカート・キャンベル米国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官が4日(米国東部時間)に英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のオンラインイベント「The Global Boardroom」で発言した台湾問題についての日経とNHKの報道内容の違いである。

先ずはキャンベル氏が「歴代米政権による『戦略的曖昧さ』を維持すべきだとの見解を示した」とリードで書いた日経報道(5日午後8時31分の電子版、6日午前4時57分更新)を引用する。

《キャンベル氏は台湾問題をめぐり、現状維持が利益にかなうとの認識が米中双方にあると主張した。情勢が不安定化した場合に米国が取る対応をはっきりと示すべきだとの指摘に対し、「(従来の方針を転換して)そのように戦略を明確にすれば、いくつかの重大な不都合が生じる」と否定的な考えを示した。……戦略的曖昧さを巡っては、中国が台湾への軍事的圧力を強めているのを受けて米国内で見直し論が浮上している。ただ、結果的に中国の武力侵攻を誘発しかねないとして慎重な意見も多い。》

一方、「米高官『台湾海峡めぐり日本と適切な措置取る』中国をけん制」と題したNHK報道(5日午後12時26分ネット配信)は次の通りだ。

《この中でキャンベル氏は、台湾周辺で中国の戦闘機が飛行するなど、中国が挑発的な行動をとっていると指摘したうえで「公式の声明を通じて、われわれが状況を注視し台湾海峡の平和と安定を守る準備ができていることを示す必要がある」と述べ、中国をけん制しました。……そのうえで「われわれは日本とともに適切な措置を取ると確信している」と述べ、日米の協力が重要だと強調しました。》

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