自宅でのリモート勤務が増えたり、おうち時間の充実を考えたりして、部屋の住み替えを検討している人も多いのでは。そんな時に気をつけたいのが部屋を選ぶ段階から「モノを溜め込んでしまう」部屋を選んでいないかということ。
そもそもモノを溜め込まずに常に住み心地のいい部屋にしていれば、捨てられないと悩むことも少なくなるはず。家にモノを溜め込む人と溜め込まない人、ここに部屋選びの違いがあるとしたら、どんなところだろうか。
こんな「捨てられない」に隠された多くの悩みの声を、「断捨離」提唱者のやましたひでこさんがスパッと答えてくれる本『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』が刊行された。

刊行を記念して、本書より抜粋して具体的な回答をご紹介する短期連載、6回目は「住み替え」に関する悩み。著者のやましたさんも、60代での大胆な住み替えを経験している。あなたの部屋選びは間違っていないだろうか。

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本当にある? 「溜め込まない」部屋選びのコツ

Q
家を住み替える際、気をつけるべきことは何でしょう。
子どもが全員独り立ちし、定年した夫とふたり暮らしです。現在住んでいる家は段差が多く、掃除の手間もかかるため、住み替えを考え出しました。
断捨離の視点から、家を選ぶ際におさえるべきポイントがあれば教えていただきたいです。これを機に家中のモノを徹底的に断捨離して、第二の人生を明るく歩み始めたいと思っています。
住み替えで第二の人生を明るく!Photo by Getty Images

A
以前、ある住宅メーカーの講演会で、私はこんな風にお話ししました。
「家族が拡大していく時期は大きな家が必要だけれど、家族が縮小すれば大きな家はかえって住みづらく暮らしづらい。かつては手狭だった家も、今では空き部屋が物置となり、忘れられたモノたちが積み上げられていくばかり。要らなくなったモノでさえ捨てられないと悩む私たち。そんな私たちが、家を軽やかに住み替えていくのはよほどの意識改革が必要となっていく」と。

事実、高齢期には小さな家に住み替えるといった「生活空間のダウンサイジング」が必要と分かっていながらも、環境変化への恐れや転居の大変さ、そして断捨離の難しさから二の足を踏んでいる人はとても多いです。

けれど、家だって「モノ」であることには変わりないのですから、常に「要・適・快」であるか問いかけ、「不要・不適・不快」と自分自身が判断したならば、潔く手放していけばいいのです。

60代での「住み替え決断」がもたらしたもの

我が家は、私が64歳の時に40年間暮らした石川県小松市の一軒家を離れ、沖縄県那覇市のマンションへと移住しました。息子が家を離れたこともあり、ちょうどいいタイミングだったのです。
家を手放すという大きな断捨離は、私たち夫婦にとって普段の生活を見直す良いきっかけにもなりました。
例えば「6枚切りのパンを買って余らせるくらいならば、おいしいパンをふたつだけ買う」といった具合に、食べ物も食器も布団もふたり分あれば充分。その結果、空間にも心にもさらにゆとりが生まれました。