痛みに慣れて病気を舐めていた自分

激痛から10日後、やっと産婦人科を訪れました。
「子宮内膜症ですね、4cmくらいのものが両側の卵巣にできている」と主治医の先生は言いました。

私は元々婦人科系があまり強くなく、30歳直前の頃から、主治医のもとで定期的に年に一度、検診を欠かさず受けていました。

子宮頸がん検診で、数年前ぐらいから「子宮は問題ないですよ」、と診断されていたので安心していたのです。実際に、生理は重くても生理の周期も乱れたことはほとんどありませんでした。そんなこともあって、産婦人科に行かなきゃと思いながらも、前回の検診から1年ほどの間が空いてしまっていたのです。

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でも、定期検診では問題ないと言われていた子宮や卵巣なのに、急に発症してしまうなんて正直信じられませんでした。そんなことあるんですか?と主治医に話を聞くと、

「一般に子宮頸がん検診では経膣超音波検査は行われません。また、卵巣は正常でも3cm程度の大きさがあるため、4cm程度の軽度の変化では病的所見として指摘されない可能性があります。さらに発症の原因もはっきりしているわけではないんです」と説明をしてくれました。

【主治医の解説/子宮内膜症とは?】
そもそも「子宮内膜症」とは、子宮の内側を覆っている「子宮内膜」の組織が、あるべき子宮の内側以外の場所(腹膜、卵巣、卵管、腸など)にできてしまう症状のことをいいます。

子宮内膜は、毎月女性ホルモンの働きにより厚みを増しますが、受精卵の着床がなければ子宮から剝がれて出血を伴いながら排出されます。これが通常の月経です。子宮以外の場所に子宮内膜が存在する子宮内膜症でも月経の周期に合わせ出血しますが、子宮と違い出口が無い場所で出血するため血液が溜まっていきます。溜まった古い血液は炎症を起こして周囲の臓器と癒着していきます(柳田医師)。

私の場合、卵巣の中に子宮内膜症が出来てしまい「卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)」という状態になっていたのです。

【主治医の解説/チョコレート嚢胞って?】
子宮内膜症は卵巣に最も多く発生し、チョコレート嚢胞を形成します。子宮内膜症が悪化すると子宮、卵巣、卵管、腸の癒着の原因となり、月経困難症の悪化や慢性的な下腹部痛、排便痛、性行時痛、不妊症などの原因となります。チョコレート嚢胞は稀に破裂して内部の血液がお腹の中に流出し、急激な腹痛の原因となります。ひどい時には緊急手術が必要な場合もあります(柳田医師)。

10日前のあの激痛は、片方の卵巣が少し破れて、中にできていた「チョコレート嚢胞」と呼ばれるものが体内に若干出てしまっているからだと説明してくれました。そのせいもあって卵巣と卵管や腸などが癒着している状態だったのです。 

説明を受け、詳しく知るほど怖くなりました。
だから胃や腸が引っ張られたように痛かったのか……。
そういえば、『腰痛』や『排便痛』もひどい時があったなぁ、それも子宮内膜症のせいだったのか。それまでの不調が次々に思い出されました。

身体はこんなにたくさんの緊急SOSサインを出していたのに……。「痛みは当たり前だ」と我慢して、「子宮内膜症なんてよくある疾患だから」と軽くみて、自分に自分でこんなに無理させてたのか、と結構ショックでした。

すまん……、私の大事な子宮や卵巣たち。周辺組織にも申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。 

腰痛や排便痛といった症状も。こういった不調も子宮内膜症が原因だったようだ。写真はイメージです。photo/Getty Images