「愛ってなんだろう?」と立ち止まった

ーー映画では終活を通して、夫婦愛・家族愛といった「愛の育み方」も描かれている。色濃く印象に残っているのは、作品の終盤にある金婚式のシーン。

「“愛するは許すこと”というセリフがあるんですが、亜矢は長年連れ添った両親の姿を見て、『結婚、悪くないな』と心境に変化が訪れます。『愛ってなんだろう』と考える時期って、人生のところどころで考えるタイミングが誰にでもあると思うんです。家族や友達、パートナーを含めて。私にとって最も身近で見てきた夫婦といえば両親なんですね。二人はとても仲がよくて、母から父の悪口を聞いたことがないんです。ずっと単身赴任で海外にいて離れ離れの時間があっても、『私たちはお父さんが働いてくれているから生活できているんだよ』といつも感謝の言葉があふれている家庭でした。

今となっては母と私で父の悪口を言ったりもするけど、根本には感謝と尊敬、愛があります。父も母のことが大好きだし、この前も家族で出かけたときに父と母が手を繋いで歩いていたんですよ。これ言うと怒られそうですが(笑)。お互いを認め合う姿が素敵なんですが、娘としては困るんです。理想の男性も、理想の夫婦のあり方もどんどんハードルが高くなっていっちゃう。結婚をするなら、理想像に共感してくれる人がいいですね

撮影/生田祐介

とはいえ28歳になった今、果たして私は結婚に向いてるのかな?と疑問もあります。25歳くらいまでは結婚願望があって、友達と子どもが欲しいねとか話すことが多かったんですが、いざ結婚して子どもがいる自分を想像すると、仕事をセーブする気がまったくなかったんです。母親が保育士なのでその部分も安心っていうのも大きいですが、いずれにしても結局はタイミングですし、出会う人もどういう人か今はわからない。最初に出会ったときに『この人と結婚する!』と、直感みたいなものには期待しています

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今は結婚という形にこだわる時代ではなくなってきているので、結婚というシステムや形式に囚われ過ぎなくなりました。結婚して、子どもが産まれたら家庭に入って、と昔ながらの価値観に縛られるのは、年齢を重ねるごとに私には向いてないなと痛感するばかり。パートナーとお互いが同じ方向を向いて成長できる関係性があれば、一緒にいる形がどうであってもいいのかなと思います