新仮想通貨「XYM」が低調のワケ
オプトインで権利を獲得した利用者に対するXYMの付与はすでに3月23日に完了している。付与から約一か月を経て、取引より先に出金を開始したことになるが、5月5日時点で、取引開始に関する正式なアナウンスは行われていない。
コインマーケットキャップではXYMを取り扱っている交換所での価格推移を確認すると、4月末、バイナンスが出金開始したタイミングから出来高が増加。価格も右肩下がりとチャート形状はさえない。バイナンスから取引できる交換所にXYMが流出し、換金されているからだろう。
バイナンスでXYMを付与された利用者は、バイナンスが先に出金を開始したことから、今の価格でもいいので一回売却しておこうという心理状態に陥っていると推測する。大手交換所が取引を開始しない限り利用者の裾野は広がらないため、XYMはニッチな暗号資産という位置づけのままなのである。
こうした低調の情勢に一筋の光が差したのは、4月30日。国内交換所のZaif ExchangeがXYMの付与のスケジュールを発表した。Zaif ExchangeはかつてXEMで世界No.1の取引量を誇っていたこともありインパクトは大きい。
これまでZaif Exchangeは、「NEM(XEM)のオプトインは既に実施済みだが、Symbol(XYM)の配布及びその方法の詳細については、必要な法令上の手続きが完了次第」といった発表に留めていた。ようやく自主規制法人である日本暗号資産取引業協会や当局対応がようやく終わったのだろう。