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“見たいものしか見ない”文在寅政権、周囲と“呼吸”をあわせられない「理由」

「見たいものしか見ない政権」

2017年5月に発足した文在寅政権は、発足当時から「確証偏向症(確証バイアス)が著しい」という批判を受けてきた。自分の信念に固執するあまり、反論に目が向かない、「見たいものしか見ない政権だ」という意味だ。

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4月21日に公開された文在寅大統領の米ニューヨークタイムズ紙でのインタビュー*1を見ると、「確証偏向症」が強まるばかりで、もはや修正する余裕が全くなくなったように見える。5月3日にはロンドンで米韓外相会談が開かれたが、双方の思惑の差が目についた。21日にワシントンで行われる米韓首脳会談も厳しい展開になりそうだ。

バイデン米大統領が対面で迎える外国首脳との会談は、菅義偉首相に次いで2人目だ。韓国大統領府は従前、ワシントンや東京の韓国大使館などに、日米首脳会談がいつ行われるのかを探らせていた。それだけ、一刻も早くバイデン大統領に会いたかったのだろう。今回のインタビューも、米韓首脳会談を前に、米国社会に文在寅政権の考えを伝えるという狙いがあったようだ。

だが、米政府の元当局者は、文氏のインタビューについて「自分本位の発言ばかりで、米国のことが全くわかっていない。韓国メディアを相手に語るなら、まだ理解できるが、なぜ、米紙とのインタビューでこんな発言をするのか」と驚いた。

文氏は北朝鮮の核問題について「(韓国にとっての)生存の問題」と語る一方、「米中の葛藤が激化すれば、北朝鮮が利用するかもしれない」として、米国に中国との協力を呼びかけた。元当局者は「バイデン政権が中国と妥協する考えがないことは、十分わかったはずなのに、また同じ主張を繰り返している」と語る。

米国のブリンケン国務長官は3月18日、ソウルでの米韓共同記者会見で激しく中国を批判した。この日、発表された米韓の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)共同声明で、中国に対する言及が実現しなかったことへの不満だと受け止められていた。

元当局者は「米国と韓国は同盟国だ。韓国には、米国と中国のどちらかを選ぶという選択肢はない」とも語る。韓国政府当局者も3月18日の米韓2プラス2の終了後、強固な米韓同盟を確認することができたと韓国記者団に強調していた。

また、この元当局者によれば、バイデン政権の対北朝鮮政策は、「中国と協力して北朝鮮の非核化を目指す」としたジョージ・W・ブッシュ政権やオバマ政権の政策とは異なり、「中国にも北朝鮮にも圧力をかけて非核化を目指す」政策になるという。元当局者は「中国が自分の影響圏にある北朝鮮の非核化を本気でするわけがない。中国との協調を呼びかけた文大統領の考え方は古い」と切って捨てる。

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