SHELLYさんに共感。「NOと言っていい」教育

そう、プライベートゾーンも性的同意も重要なのは、嫌なことには「NO」と言えることだ。

私は小学生にはよく「NO GO TELL」を伝えている。
これは『CAPセンター・JAPAN』の子どもへの暴力防止プログラムにあるものだ。

嫌と言っていい(NO)、逃げていい(GO)、誰かに話していい(TELL)

今回紹介している文科省の『生命の安全教育』でも同じようなメッセージが繰り返し出てくる。嫌と言おう、その場を離れよう、安心できる大人に話そう、と。これはプライベートゾーンを触られるなど性暴力にあったときだけでなく、誰かに嫌なことをされたり言われたりしたときに役に立つと伝えている。しかしこれが「役に立つ」かどうかは、大人の理解や姿勢に左右される。

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以前、タレントのSHELLYさんがテレビで言っていたことが印象的だった。

「子どもが“やめて!”と言ったらやめる。“やめて”は絶対に2回言わせないようにしている。娘たちに『あなたのNOには力があるんだよ』っていうことを教えるため。“やめて”って言っても、大人はやめてくれないんだって思ったら、自分のNOには力がないと思わせてしまう」

このお話は、とても素敵だと思った。

自分の子ども時代、そして今親としての子どもとの関わりを振り返る。子どもが「GO」した時に、「甘えている」「我慢が足りない」なんて言ってはいないだろうか。子どもが「TELL」した時に、きちんと耳を傾けているだろうか。子どもの言うことを受け止めず、信じなかったり、否定してしまったりではSOSは届かない。

「言わなきゃよかった」「相談しても誰も助けてなんかくれない」と無力感を抱いてしまう。「あのときに嫌と言えてよかった」「逃げてよかった」「話してよかった」という経験を積み重ねていくことで、自分を大切にする力がついていくのだ。

子どもたちへどれだけ『生命の安全教育』をおこなっても、「安心できる大人」「信頼できる大人」が身近にいなければ意味がない。この「安心できる大人」「信頼できる大人」に私たちはどうやったらなれるのだろう。

大人が禁止するのではなく、子どもたち自身が、きちんとYES、NOを言えること。大人も子供の声や想いに耳を傾けていきたい。photo/iStock

次回は、文科省の『生命の安全教育』教材に書かれている事例とワークシートから、子どもたちに伝えられる具体的な答えを考えてみたいと思う。

今回ご紹介した文科省の『生命の安全教育』の教材は、一般の人もサイトから簡単にダウンロードが可能だ。内容もとてもわかりやすい。お子さんがいる方はもちろん、大人にも重要な内容が書かれている。GW中にぜひ家族で読んでみてほしい。

文部科学省サイト「性犯罪・性暴力対策の強化について」こちら
教材は、PowerpointやPDFにデータ化され、誰でも見ることができる。
ぜひ、下記のデータをクリックしてみてほしい。
「幼児期」PowerpointPDF
「小学校(低・中学年)」PowerpointPDF
「小学校(高学年)」PowerpointPDF
「中学生」PowerpointPDF
「高校生」PowerpointPDF
「高校(卒業直前)・大学・一般向け啓発資料」PowerpointPDF