どの部位であっても「嫌な気持ち」が大切

これらのことを意識しながらプライベートゾーンについて伝えているが、上手く伝わらなかったり、自分でも伝えながらモヤモヤしていることがある。

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そのひとつが男子の胸についてだ。一般的に男子の水着は、上半身部はなく、この教材でもその他多くの教材や絵本でも男子の胸は隠されていない。すると子どもは「男子の胸は別にOK」と解釈してしまうことがある。できればイラストを工夫したり、「胸は誰でもプライベートゾーンだよ」など、口頭で補足したりする必要があると思う。

プライベートゾーン=女子の話と思いがちだが、男子ももちろん、性別、年齢関係なくすべての人に関わる話だ。photo/Getty Images

また、「口もプライベートゾーン」とすることが多いが、これも子どもたちを混乱させてしまうことがある。「口は見えているのにどうなるの?」と子どもから質問をもらったことが何回もあった。他にも「病院で診てもらうときは?」「家族とお風呂に入るのは?」「銭湯や温泉は?」などの質問も出る。それは例外だからいいんだよと言っても、残念ながら医療者や家族が絶対に安全とも限らない。

子どもたちとやりとりをしながら、「相手が誰であっても、自分のどの部位であっても、“自分が嫌だと感じたら”その気持ちを大切にしていい」ということが伝わればと思う。

また、このような話を教室ですると、子どもたちの目線が一気に特定の子どもに向くことがある。大体それは、カンチョーやズボン下ろしなどを率先してやっている子だ。その行動自体はいけないが、“その子=悪者”という雰囲気にならないように考えなくてはいけないと思う。「私も知らなかったし、みんなも知らなかったと思うから、これから勉強していこうね」という雰囲気を作りたい。