日本は本当にコロナ封じ込め「失敗国」なのか?データから「客観的事実」をお伝えしよう

髙橋 洋一 プロフィール

財政支出は「巨額すぎた」のか?

筆者は、1年以上前に、医療崩壊だけは避けなければいけないので、万が一に備えて、巨額の財政支出を当時の安倍総理に進言していた。それは、昨年度の1、2次補正予算とりわけ10兆円の予備費で実行された。

当時、マスコミは予備費が巨額すぎると批判したわけだが、日本の医療体制は民間中心であり、政府から民間病院への強制力がないので、カネでものを言わせないといけないと思ったので、巨額の財政支出になった。その一部は、公立病院への支出でも構わないと思っていた。

 

ところが、カネは用意したのに、新型コロナ専用病床は顕著には増加していない。それは、昨年の1、2次補正予算後、新型コロナへの備えについて関係者(地方自治体、地方医師会など)の間で油断があったのであろう。それを今の段階でいっても仕方ないが、カネを用意したのにうまく使われなかったのは残念だ。

それでも、医療が逼迫しているのは地域差がある。1年以上前から、欧州では、患者の国をまたぐ搬送が行われていた。日本でも、県をまたぐ患者搬送が行われるべきとの議論も政府内にあったが、それが実行されたことはない。地域間の搬送が行われれば、まだ医療崩壊が起きる状況ではない。

これは、地方の首長が決断すればできる話だが、県の「縄張り意識」はなかなか払拭できないのが現状だ。

次はワクチンだ。日本でもワクチン接種が加速してきた。東京、大阪で、自衛隊を投入してワクチン接種を大規模に行う予定だ。

そこで、日本のワクチン接種率は先進国で最低であり、その遅さで政府の責任、怠慢をせめるというのが、マスコミの一つのやり方だ。東京五輪どころでないという意見もある。

編集部からのお知らせ!

関連記事