西浦博 教授が緊急報告、「第4波」が“これまでと違う”と言わざるを得ない「4つ」の理由

西浦 博 プロフィール

(2)生産年齢人口で中等症・重症患者が…

20歳から40歳代で酸素投与を要する中等症の方が圧倒的に増えました。また、60歳未満も含めて肥満あるいは基礎疾患を持つ方を中心に重症化する患者が増えました*5

第3波では60歳以上の方で重症者の82.5%が占められていましたが、「第4波」ではそれが65%程度まで落ちてきています。これまでは20歳代や30歳代で感染しても軽症で治ってしまう方がほとんどでした。

でも、英国株では、そんな若者も肺炎を起こしてしまい、苦しくて我慢できない程度になる方もいるのです。すると、中等症患者として入院して酸素療法をすることが必要になります。

 

一方、英国では、致死率がこれまでの1.5倍程度に上がったという報告がありますが*6、これと同じ結果が日本で出るかどうかについては慎重に見極める必要があります。

なぜなら、生産年齢人口の重症者は高齢者よりも回復しやすいと思われます。肺炎による肺組織の障害ダメージが治癒しやすいかもしれません。この感染症は早期の治療によって救命できることも多く、死亡リスクが高くなるということは、医療がどれだけ崩壊しているかにかかっている部分も多いと考えられるのです。

それはつまり、自宅等で療養しないといけない中等症・重症の患者がどれくらい出るかということなどです。これまでも第3波で医療が逼迫している時に致死率が高くなっていることを示唆するデータがありました*7

医療が逼迫するのは新型コロナウイルス感染症以外の病気の患者さんを助けにくい、ということはもとより、そもそもこの感染症の患者さんも救命しにくくなることを意味しています。病床を増やすことも重要ですが、何よりも感染者を増やさずに乗り切るのがベストなのです。

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