高校で株式投資を学ぶ時代に。投資家が断言する「知識以前に必要なモノ」

 

2022年度から始まる高校の学習指導要領に「資産形成」が加わります。家計管理など従来のカリキュラムに加えて、株式や債券、投資信託など金融商品の特徴について学校で教えることになります。

日本では金融リテラシーを身につける機会が少ないとの指摘があり、金融庁は、職員を小中学校に派遣して金融リテラシーを教えるという「出張授業」を開始しています。子どもの頃から投資を教えることについては、どう考えればよいのでしょうか。

先進諸外国と比較して、日本人の金融リテラシーが低いというのはその通りだと思います。公的年金の減額が確実であるという現実を考えると、個人の資産形成は必須であり、投資を成功させるためには高い金融リテラシーを身につけなければなりません。

 

こうした状況から、一部の論者は子どもの頃から徹底的に株式投資などを勉強させるべきと主張しており、今回の指導要領に資産形成が加わったのも、こうした意見を反映してのことだと思います。

筆者は20年以上にわたってコツコツと株式投資を続け、資産はすでに億単位ですから、自分では成功者に入ると思っています。投資で成功するためには高いリテラシーが必要であり、多くの人がこれを身につける必要があるという意見にはもちろん賛成なのですが、子どものうちから株式投資について積極的に教育することについては懐疑的な立場です。

筆者の父親は公務員でしたから、株式投資など到底、考えられないという家庭環境で育ちました。投資のリテラシーを身につけたのは、社会人になってからです。自発的に金融リテラシーを学んで、コツコツと投資を実践し、長年かけて資産形成に成功したという実体験から考えると、資産形成のカギを握るのは投資のテクニックではないと断言できます。

資産形成を成功させるカギとなるのは、ビジネスの仕組みをしっかりと理解することに尽きるというのが筆者の考え方です。

投機的な投資の場合、話は別ですが、ここで想定しているのは長期の資産形成ですから、どのようなビジネス、あるいはどのような企業が伸びていくのかといった見立てがカギを握ります。この部分さえしっかり押さえておけば、投資のテクニックなど些末なテーマに過ぎません。

さらに言うと、どんなビジネスが消費者に受け入れられるのかが分かれば、伸びる会社も分かります。結局のところ、資産形成の中核となるのは、ビジネスのセンスそのものと言い換えることができるのです。


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