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# 社会

「内閣府こども庁」創設の大問題…結局、文科省と厚労省の「海外領土」が増える

縦割り行政は解消されない

水面下でさまざまな綱引きが

コロナ禍で、頼みの東京五輪の開催にも世論の逆風が吹く菅政権。ここへきて急に、目玉政策の一つとして、子どもに関わる縦割り行政の打破を目論んだ「こども庁」の設立が取りざたされている。

政治主導で動き始めたこの話、もはや新庁設立は既定路線となりつつあるようだが、既存の組織の一部が「こども庁」に移管される可能性のある官庁(文科省、厚労省、内閣府)にしてみれば、自分たちのテリトリーにメスが入るわけで、気が気ではない。さっそく、水面下でさまざまな綱引きが起きている。

どの省庁管轄になるのか?/photo by istock
 

たとえば、文科省としては、「こども庁」を作るなら、文化庁やスポーツ庁と同様に、同省の外局として設置したいと考えている。一方、内閣府側からは「こども庁」を同府に置いて他省庁(文科省、厚労省)から独立させるという案が出ている。

国民目線で言えば、官僚の抵抗や既得権を排して、幼稚園と保育園が省庁縦割りにならないような一番いいカタチにすればいいではないか、ということなのだが、事はそう単純ではない。

こうした組織再編は、民間に目を転じれば、企業合併や事業譲渡・買収というかたちで、日常茶飯事のように行われている。決着するまでの過程でシビアな交渉や調整がないわけではないものの、目指すところは経済的・事業的な合理性(儲けられるか、あるいは損失を止められるか)だ。

そのため、最終的にはわりと明快な論理で結論が出るし、その判断が正しかったかどうかもいずれ市場が評価することになる。

再編の結果、個々の従業員の人事・雇用がどうなるかも、結局、事業体の存続あってのこと(会社がつぶれたらどうしようもない)だから、基本的には経営者の判断を受け入れざるを得ない。

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