男性の生きづらさが解消されなければ、ジェンダーギャップはなくならない

4月16日、男性の「育児休業取得」を促進する育児・介護休業法と雇用保険法の改正案が参議院本会議で可決されました。

改正案では子どもが生まれてから8週間の間に、育児休業とは別に男性が最大計4週分の休みを2回に分けて取得できる特例措置……いわゆる「男性産休」が新設されています。また、男女を問わず従業員が育児休業をしっかり取得できるように、企業は対象者に制度を個別に周知し、意向を確認することも義務付けられています。これらに加えて、大企業には育休取得率の公表も義務付けられています。この改正案は衆議院に送付され、今国会で成立する見通しです。

 

では、直近の日本における男女の育休取得率はどうなっているのでしょうか?女性は80%台で推移しているものの、男性は令和元年のデータで7.48%。男性の取得率については上昇傾向ではあるものの、依然として男女に大きな開きがあります(下図)。


男性(正社員)の育児休業の取得状況と取得希望については以下のようなデータもあります。「会社に育児休業制度があったが利用しなかった人(下図①)」「会社に育児休業制度がなかったが利用したかった人(下図②)」をあわせると37.5%にのぼり、育児休業を取りたかったけれど取れなかった男性が相当数いることがわかります。

 

正社員男性に関して、出産・育児を目的として休暇・休業制度を利用しなかった理由をたずねてみると、「会社で育児休業制度が整備されていなかったから」、「収入を減らしたくなかったから」、「職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから」といった回答が上位を占めています(下図)。

厚生労働省「男性の育児休業取得促進等に関する参考資料集」より

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