2021.04.30
# Vtuber

Vtuberの「世界進出」が止まらない…そこに潜む「可能性とリスク」

登録者250万人のチャンネルも
井中 カエル プロフィール

「若い」会社がどこまでリスクテイクできるか

Vtuberもそのリスクを抱えるという点では同じだ。象徴的だったのが桐生ココの炎上だろう。配信中に台湾を国として扱ったとして中国で大炎上し、それが大きな問題となり大量のアンチを生み出してしまった。

日本人からすれば、Googleの国別視聴者の割合を読み上げただけであり、桐生ココが政治的意図を持って発言したわけではないとわかるはずだ。

この背景には桐生ココがアメリカ出身ということもあるだろう。米中摩擦もありその関係性が冷え込む中で、政治情勢の変化に巻き込まれてしまい、日本・アメリカを象徴するコンテンツの1つとして炎上騒ぎに発展してしまった。

デモや暴動を実際に行うのはリスクも高いが、インターネットでは容易に炎上させやすい。しかも愛国的行動という大義名分を得たならば、簡単に対象に罵詈雑言を投げ、活動停止に追い込もうとする。騒ぎは昨年の9月ごろに発生したが、現在でも荒らし対応や、配信者同士のコラボの自粛など活動が制限されてしまっているのが現状だ。

 

インターネットを舞台に世界で活躍するからこそ、発言が意図しない捉えられ方をされてしまい、世界で攻撃されてしまう可能性も同時に抱えている。日本国内のみで活動する以上に難しいバランス感覚が求められる。

今ではイベントがあるとTwitterのトレンドランキング1位になることも多いVtuberだが、文化としても会社としても若いうちに急速に発展しすぎて、その対応に苦慮している面も多く見受けられる。会社、配信者、そして視聴者の側も成長していくことが求められるだろう。

一方で、その「若さ」というのは未知数ということでもあり、今後どのような進化を遂げるのか、まだまだわからないという面白みもある。

5年後にはVtuberが出演したテレビアニメや映画がハリウッドなど海外で制作されてもおかしくない。配信文化という世界でも近年急速に広がりつつある文化の中で、日本発の文化としてどこまで発展していくのか、注目していきたい。

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