2021.04.30
# Vtuber

Vtuberの「世界進出」が止まらない…そこに潜む「可能性とリスク」

登録者250万人のチャンネルも
井中 カエル プロフィール

生配信の炎上リスク

一方で、そんなに長時間は見ることができないという声もあるだろう。そのためにVtuber側は、面白かった場面を切り抜いて短時間にまとめてアップする「切り抜き動画」つまり転載、編集を条件付きで認めている。

このことにより、面白い5分ほどの動画を皮切りにVtuberの存在を知り、その個性に惹かれて新たなファンが増える。また、切り抜きを制作する切り抜き師は有名になれば万を超える登録者を獲得し、個人活動の範囲を超えない限りで動画収入を得ることができるのだ。

しかし、これが時には大きな問題を発生させてしまう。配信者との距離の近さは炎上のリスクが大きいことも示す。一般のタレントであれば、テレビ収録の際に編集が入ったり、あるいは炎上したとしても大したことのないものは無視すればいいだろう。

だが、Vtuberは生放送のライブ配信を行っているほか、ネットを中心に活動しているため、小さな失言や行動でも炎上してしまい、それが話題となってしまう。そしてその小さな火種を煽り、より大きくすることで、広告収入を得る掲示板運営者や個人の切り抜き師なども存在する。

 

また切り抜き文化によって、配信者の個性を際立たせることを超えて、中には悪意のある編集がされる場合もある。もちろん配信者側の落ち度や問題がある場合もあるものの、その火種をより大きくさせよう、派手に炎上させようという人々がいることにより、Vtuberはいつも炎上騒ぎが尽きない結果となっている。

海外人気が高いことは、同時にそれ自体がリスクとなりうる。日本を象徴する産業やコンテンツは、いつも社会情勢の変化によって翻弄されてきた。

近年の漫画・アニメ文化では『鬼滅の刃』の主人公、竈門炭治郎の耳飾りが旭日旗に似ていると炎上、また『僕のヒーローアカデミア』では一部キャラクターの名前が第二次世界大戦を連想させるとして騒動となり、集英社と作者が謝罪、名前の変更をする騒ぎにまで発展した。

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