2021.04.30
# Vtuber

Vtuberの「世界進出」が止まらない…そこに潜む「可能性とリスク」

登録者250万人のチャンネルも
井中 カエル プロフィール

「切り抜き文化」にも注目

もちろん、そうなれば企業もその存在に注目するだろう。今ではローソンなどのコンビニとのコラボ商品開発のほか、ソーシャルゲームの宣伝担当への起用、ラジオ局にてラジオパーソナリティ、また電脳少女シロを主役とした、全キャストVtuberの映画『白爪草』も公開されている。

Vtuberの配信者は、声とトーク力がとても重要だ。アバターが絵であるものの、魅力的なアバターがあれば流行るというものではない。その配信者の個性は声とトーク力であり、それらが配信のカラーを作り上げていく。時々「雑談で1億円儲ける」などと揶揄されるが、そのトーク力、毎日のように配信する発信力など、誰にでもできるものではない。

これらは既存のYouTuberであるHIKAKINやフワちゃんのようなタレント活動とは、少し異なるものでもある。既存のYouTuberがお笑いや文化人のような立ち位置であるとしたら、Vtuberは声優に近い。

 

オリジナルソングやカバーソングを発表し、ラジオに出演する。本職の声優がVtuberの配信を務める例もあり、声優文化との親和性がとても高い。

今のVtuber文化はキャラクターとしての魅力で、マスコットキャラクターとしてコラボ商品や各種商品展開に繫げる一方で、配信者の魅力でラジオパーソナリティや歌手のような人気を獲得している。キャラクターでありながらも生身の表現者という、既存のタレントとは全く異なる2つの魅力を内包した存在となっている。

ファンとしてはその存在の近さもまた魅力だろう。コメントを打てば、タレントが返事をしてくれる。数が増えてしまうとどうしても追いきれないこともあるが、投げ銭システムと共にコメントをすることで、交流できるチャンスは増えていく。

AKB48が会いにいけるアイドルならば、Vtuberは毎日会話できるアイドル、といったところだろうか。

そして「切り抜き文化」にも注目したい。既存のYouTuberの多くはあらかじめ収録、編集した10分から30分ほどの動画を公開する形式だったことに対して、Vtuberは生配信を主な活動としている。中には10時間を超える長丁場の耐久配信を行うなど、そのライブ感が魅力のひとつだ。

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