人間と同じ、足腰の老化。やっかいな「関節炎」 

愛犬の健康寿命を少しでも伸ばすためには、シニアになるとかかりやすくなる病気を把握しておくことが大切だ。まず、高齢犬に多い「関節炎」から見ていく。
ロコモティブシンドローム、という言葉を聞いたことがある方もいるだろう。人間でも、いわゆる「ロコモ」は、メタボリックシンドローム、認知症と並び3大国民病と言われており、運動器の障害は健康寿命を短縮させ、要介護になった原因のトップとなっている。

犬でも、10歳の変形性関節症・変形性脊椎症の罹患率は40.0%とかなり高く、12歳から罹患率はさらに増加する。昔よりお散歩を喜ばない、お散歩に行ってもあまり歩かない、などに気づいても、歳のせいだと思って見過ごしがちだが、実は関節に痛みがある場合もある。たとえ愛犬が実は足を3本しか使わずに歩いており、片足だけ筋肉が減ってしまっていても、それに気づいているオーナーは意外と少ない。

活発だったのに、動くのが億劫になっているなどの変化も見逃さないことが大切。photo/iStock

関節炎を見つけるためには、定期的に動物病院でレントゲン検査などの健康診断を行うことや、動物の痛み研究会が作成している慢性疼痛に関するポイントとチェックリストを参考に、愛犬に痛みのシグナルが出ていないかをたまに確認するのが良いだろう。

また、ゆくゆく寝たきりにならないために、過度な肥満は避ける、若いうちから散歩をすることでしっかりと筋肉をつけておく、なども有効だ。散歩の途中に、ちょっとした坂を選んで登る、八の字歩きをさせる、などでも両足の筋肉を鍛えられる。

足腰が弱くなると、後ろ足が開いてしまうケースも多い。チェックをこまめにしてあげてほしい。photo/iStock