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実は“穴だらけ”…温暖化ガス46%削減の要「太陽光発電」の「不都合な真実」

新たな環境問題の可能性も
鷲尾 香一 プロフィール

事業者の倒産が相次ぐ

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前述したように、自治体の多くは太陽光発電設備設置規則を設けていない。このため、太陽光発電事業への参入は非常に容易にでき、多くの中小規模の発電業者が参入した。

しかし、FIT制度の買取価格は年々引き下げられてきた上に、2020年からは買取対象が10kW以上の発電量から51kW以上となり、自家消費率 30%以上が義務付けられた。

このため、中小規模の太陽光発電事業者を中心に倒産が相次いでいる。大手信用調査会社の帝国データバンクよると、2020年度の太陽光関連事業者の倒産は79件で、負債額は過去最大となっている。これまで累計で562事業者が倒産している。

2022年にはFITに替わり、発電事業者が電力市場で自ら売電を行い、市場価格に沿った補助金を受け取るFIP制度がスタートする。市場原理の導入により、中小規模の発電業者には一段と厳しい環境が見込まれ、さらに倒産する業者が増加する可能性がある。

 

また、太陽光発電業者の中には経営難などを理由に、発電設備を転売するケースも多い。転売が繰り返されるうちに、設備の所有者が不明になり、責任の所在がわからなくなるケースもある。

設備の廃棄処理費用を積み立てていないどころか、発電業者の倒産、転売による所有者不明となれば、太陽光パネルなど設備廃棄の適正な処理など“望む術もない”状況だ。

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