2021.04.29
# マンガ

都会→ガチ田舎に引っ越した40歳元編集者が、結局「プチ田舎」に行き着いたワケ

クマガエ

都会育ちの僕がシビレた瞬間

編集者時代のクマガエ氏

――その中で千葉の外房エリアを選んだ理由はなんですか。渋谷区からだと意外と遠いですよね。

クマガエ:はい、当時の自宅から外房エリアまでは電車で片道2時間以上かかります。通うとなると遠いので最初は選択肢になかったんですが、都会の人向けの貸し田んぼがあるといって、知人に見せてもらった田園風景の映像が美しくて一気に魅せられてしまった。

実際に貸し田んぼの前に立つと、空が広く開放感があって風も心地よくて。ここで僕が植えた苗が成長して米ができるのか――。そう思うと、本当に異世界に来たような不思議な感動がこみ上げてきたんです。この田んぼで米を作ろう! そう決心したのが2016年3月のことです。

田んぼを借りることが決まると、自分の気持ちにも大きな変化が生じました。迷いを抱えたまま働いていても意味がないと会社に辞意を伝え、田んぼの近くに移住することにしたんです。

 

――急展開ですね。同時期に結婚も決まったそうですが、奥様は反対しませんでしたか。

クマガエ:実は妻からの提案だったんです。「会社を辞めたら都心の家賃は払えないから、いっそのこと田舎へ行こう!」と。妻は田んぼにはそれほど興味を持っていませんでしたが、髙坂さんの話には共感していたので。結局、会社からは退職を半年待ってほしいと言われ、平日は仕事をして、週末に米作りをしながら新居を探す日々が始まりました。

貸し田んぼの区画は半畝(約50㎡)と小さいけれど、スタッフのアドバイスを受けながら田植えから収穫まで体験することができます。

5月に入ると田植えが始まるのですが、水を張って代掻き(土をかき混ぜて平らにする作業)をした田んぼの土はふかふか。足を踏み入れると自分を受け止めてくれるような安心感に包まれたのを覚えています。自然の神秘というのか、都会育ちの僕には味わったことのない、シビレるような気持ちでした。

SPONSORED