2021.04.29
# マンガ

都会→ガチ田舎に引っ越した40歳元編集者が、結局「プチ田舎」に行き着いたワケ

コロナ禍で息が詰まる日々が続くなか、都市部を離れてリモートワークで働くニューノーマルな生活が話題となっている。でも、いきなり会社を離れて、田舎暮らしなんて……、そう不安に思う人も少なくないだろう。

そんな中、注目されている漫画がある。元漫画編集者であるクマガエ氏(40歳)が実体験を基に描く『漫画編集者が会社を辞めて田舎暮らしをしたら異世界だった件』だ。クマガエ氏は会社員生活に限界を感じ、脱サラして、ガチ田舎で米作りを始めたのだが……。待ち受けていたのは、想像以上のやりがいと予想以上の苦労だったという。

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元漫画編集者のクマガエ氏

「半農半X」という生き方

――クマガエさんは34歳に会社員を辞めて、田舎に引っ越したそうですね。当時は仕事に行き詰まりを感じていたとか。

クマガエ:漫画の編集者としてなかなかヒット作が出せず、「自分には向いていないのかもしれない」と悩んでいた時に、担当していた雑誌が休刊になりました。間もなく新雑誌の創刊が決まったものの、まったくモチベーションが上がらなかった。漫画家さんたちは連載が終了して仕事がなくなるのに、自分だけ次が決まっていることも申し訳なかったです。

いっそのこと会社を辞めるか……。しかし、漫画編集者として他社に転職しても同じことを繰り返しそうだし、フリーランスでやっていくほどの自信はありません。かといって、30代も半ばで違う業種に飛び込むことも考えられず、悶々とした日々を送っていたところでした。

 

――もともと田舎暮らしや農作業に興味はあったんですか。

クマガエ:まったくありませんでした。出身は大阪ですし、東京では渋谷区と、ずっと都市部で暮らしていて接点すらほとんどなかったです。

きっかけは、『ハッピー・リトル・アイランド ―長寿で豊かなギリシャの島で―』という映画のトークイベントです。その時の登壇者が髙坂勝さん。髙坂さんは生活のペースを落として、ゆとりのある生活に切り替える「ダウンシフト」を提唱している方で、米や大豆を自給しながらバーを経営したり、NPO団体を運営するなど「半農半X」*を実践されていました。

田舎の家賃1〜2万円の古民家に住んで田畑を耕しながら、好きなことをして暮らす。そんな彼の話がとてもおもしろくて、こんな生き方もいいなって思ったんです。

だからまず農作業をやってみようと思って、田んぼや畑のイベントに参加するようになりました。そのうち、自分でも米をつくろうと東京の自宅から通えそうな貸し田んぼを探してまわったんです。

※「半農半X」…畑や家庭菜園など食料は自給でまかないつつ、残りの時間を自分のやりたいこと(X)に費やすライフスタイルのこと。「X」にはエンジニア、ライター、介護士などそれぞれの天職が入る。(編集部注)

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