フランスと日本に暮らして気づいた、親が「子供の読書に求めるもの」の違い

大野 舞 プロフィール

「教育的な要素がある本の売り上げも最近は伸びているけど、でも、それより何よりもっとも重要なのは、「楽しい」かどうかだよ」と彼女は言う。彼女と話をしながら、フランスで送った幼少期になんであんなに本が好きだったのかを思い返していた。それは何よりもまず、本を読むことがとにかく楽しかったからではなかったか。

 

フランス人と日本人、読書意識の違い

毎年行われている「フランス人と読書」という世論調査の結果が先日発表された。そこでは読書をするのが重要な理由について、72%の人が、「楽しみのため」、66%の人たちが「新しいことを学ぶため」、そして半数近くの人が「幸せのため、豊かな人生のため」(複数回答可)と回答していた。

また、本調査の回答者の8割近くの人が、「プレゼントとして本を購入することがある」と回答している。確かに、フランスではクリスマスでも子供のお誕生日会でも本を贈ることがよくある。これは、本というのが「楽しいもの」「喜ばれるもの」として捉えられているという傾向が見て取れるのではないだろうか。

では、日本はどうだろうか。クレヨンハウスの落合恵子さんは、とあるインタビューで、自身の子供時代には絵本は「大人のお手伝いをする子はいいとか、大人が考える「いい子」をつくるために絵本が使われたという感じが強かった」と言っている。

最近の日本の文化庁の「国語に関する世論調査」(2019年調べ)では、61%が「新しい知識や情報を得られること」が読書をすることの良いところとしてあげている(3つまで回答可能)。ほかにも「豊かな言葉や表現を学べること」37.1%や「想像力や空想力を養うこと」33.3%などとなっている。一方で「感動を味わえること」は25.6%、「楽しく時間を過ごせること」は23.5%となっており、読書は学ぶためにある、という考え方が強いようだ。

編集部からのお知らせ!

関連記事