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# 新型コロナウイルス

日本経済の「V字回復」の希望を打ち砕いた、遅すぎる「3度目の緊急事態宣言」

このままでは日本は「L字型停滞」に…

米中との成長格差がますます拡大する

3度目となる新型コロナウイルスの緊急事態宣言がおとつい日曜日(4月25日)発令された。対象地域は、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県だ。

今回の特色は、酒類を提供する飲食店に対する休業要請を初めて加えるなど、昨年4月と今年1月の過去2回を上回る厳しいものとなったことである。またまた政府と都道府県の対応が後手に回り、医療提供体制が危機的な状況に陥ったことが影を落としている。

必然的に経済に与える影響は大きくなり、今2021年度に期待されていたV字型回復は絶望的になった。筆者の見立てでは、前年比でプラス5%程度と見込まれていた国内総生産(GDP)は同2%程度に下振れし、昨年度(大方の予測で前年比マイナス4.7%程度)の落ち込み分を取り戻すことが難しいだろう。

25日の渋谷の人出は減少したという/photo by gettyimages
 

いち早く回復・成長軌道への回帰を成し遂げた中国やアメリカとの成長格差が益々拡大することになることは避けられない。

それでも4度目の緊急事態宣言を回避するには、5月11日までとなっている緊急事態宣言の期間延長も辞さない覚悟が必要だ。しっかりと感染を押さえ込んだうえで、ワクチン接種を急ぐ必要があるだろう。さもないと、今冬にも4度目の悪夢を繰り返す事態に陥りかねない。

新型コロナウイルス感染症の経済への影響が大変だという話を読むのはうんざり。筆者も気持ちは同じである。しかし、事態は予断を許さない。

今回最も深刻な大阪府では、新型コロナウイルスの新規感染者が先週土曜日(24日)まで5日連続で1000人を超え、東京都でも同じく876人と3月の緊急事態宣言の解除後最多を記録した。全国でも5606人と3月の緊急事態宣言の解除後の最多を3日連続で更新した。

今後について深刻な見通しを示したのが、4月22日の東京都のモニタリング会議だ。都内のほぼすべての感染が変異ウイルスに入れ代わると仮定すると、2週間後には1日当たりの新規感染者が2000人を超え、入院患者はこれまでに経験のない同6000人超えに達するという試算が示されたのだ。

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