なぜ日本政府と地方首長の新型コロナ対応が「戦時中」と似てくるのか

人命が最重要ではなく、責任も取らない
山崎 雅弘 プロフィール

人命と健康よりも東京五輪を優先

日本国内で新型コロナ感染が拡大しつつあった昨年2月23日、筆者は次のような内容をツイッターに投稿しました。

「よく指摘される、昭和の日本軍の問題点。情報の軽視、独善的な情報解釈、兵站=補給の軽視、戦略の欠如、失敗を認めない、人的損害の増大への無感覚、戦力の逐次投入、自軍損害の隠蔽と戦果の誇張、情実人事、問題を指摘する参謀の排除、失敗の責任を誰もとらないこと。その精神文化の継承者が現政権。」(https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1231407127085776898

このツイートは、現時点で約3200のリツイート、約110件の引用ツイート、約5100の「いいね」という大きな反響を呼びましたが、この続きとして、筆者は昨年3月17日に次のようなツイートも投稿しました。

「『問題の先送り』もよく指摘される昭和の日本軍の問題点のひとつ。だらだらと続ければ人的損害が増えるとわかっていても、中止すると言い出せない。言えば実行を決めた上位者に刃向かうことになる。だから皆黙っている。黙って従い、犠牲を増やす。」(https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1239805872802385920

 

これらを投稿した当時の総理大臣は、安倍晋三氏でしたが、安倍氏の新型コロナ対応はツイートで指摘した「昭和の日本軍の問題点」のほぼ全てに当てはまるのではないかと思いました。

安倍氏が、大日本帝国の精神文化を継承している事実については、拙著『[増補版]戦前回帰』(朝日文庫)や『日本会議』(集英社新書)で詳しく論証しましたが、この2冊を上梓した時点ではまだ、日本は「平時」の状況にありました。

しかし、誰も予想しなかった新型コロナの感染拡大という事態により、日本が「非常時」となったことで、約80年前の日本が直面した「非常時」つまり戦争当時の問題点が、再び切迫した形で日本国民に突きつけられることになりました。

筆者が特に異様だと感じたのは、安倍政権が感染症対策、つまり国民の命と健康を守ることよりも「東京五輪の開催」を優先順位の上位に置く姿勢をいつまでも崩さなかったことでした。

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