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「夫婦別姓」は“日本の伝統を破壊する”と怒る人たち、その致命的な「勘違い」

じつはそんなに歴史があるものじゃない
橋爪 大三郎 プロフィール

政府の都合

戸籍に氏名を登録させたのは、徴税と兵役のため。政府の都合である。生まれたら届け出て一生変わらない名前。そのうち、愛着も湧いてくる。こうして氏名を、人格と一体であるように考え始めたのが、大正から昭和にかけてだ。

夫婦同姓か、別姓かが真剣に議論されるのも、こうした感覚の延長上にある。

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ふり返ってみよう。戸籍に氏名、生年月日や続柄を登録し、改名も原則禁止するのは、政府が本人を確実に把握するためだった。

いまはナイマンバーがある。氏名が変わっても、本人確認には支障ない。アメリカは、マイナンバーにあたるSSN(ソーシャル・セキュリティ・ナンバー)がもう何十年も前から普及している。うまく機能している。そのせいか、名前や苗字のほうはけっこう適当である(勝手に変えるひとがいる)。

こういう点から考えて、選択的夫婦別姓に移行すれば、プラスはあってもマイナスはない。日本の伝統が損なわれるわけでもないと思うのだが、どうだろう。

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