# ドラマ

『ドラゴン桜』16年ぶり続編の“違和感”が早くも消えた最大の理由

「日曜劇場風」に賛否両論
木村 隆志 プロフィール

第2話で見えた桜木の新たな魅力

日曜劇場『ドラゴン桜』(TBS)公式サイトより

まず「否」の声が挙がっている前提として忘れてはいけないのは、「原作漫画と16年前に放送された前作の質が高く、ファンが多い」こと。

特に前作のファンは、「明るい」「まっすぐ」「チャラい」「鈍くさい」などの愛らしい生徒たちによる“受験を軸にした青春グラフィティ”と、クセが強くユニークな講師や勉強法を支持していた。「ゆるいけど一生懸命な生徒たちを応援したくなる」「見たことのない先生と勉強法が面白い」という人が多かったのだ。

その点、“日曜劇場風”の作品は、これらの「明るさ」や「ゆるさ」などとは真逆で、むしろ原作漫画より悪人の種類と数を増やし、生徒の学力も普通から落ちこぼれに下げることで、「暗さ」や「きつさ」を感じさせている。

さらに、桜木建二(阿部寛)に対する元教え子・米山圭太(佐野勇斗)の恨み、娘・龍野久美子理事長(江口のりこ)と父・龍野恭二郎前理事長(木場勝己)の確執などの生徒や勉強法とは関係のないストーリーの脚色も、そのムードを高めている。

制作サイドが日曜劇場というドラマ枠の視聴者向けに、あえて真逆の作風を選んだことは間違いなく、前作の長所を望むのはもはや不可能だろう。

 

しかし、第2話で前作の「明るさ」や「ゆるさ」に代わる「熱さ」や「温かさ」という同等レベルの魅力が浮かび上がってきた。これこそが早くも違和感が消えはじめた最大の理由だ。

第2話で桜木は万引きに続いて放火騒動を起こした岩崎楓(平手友梨奈)を何度もかばい、米山に教育現場復帰の許諾をもらいに行くなどの人情を見せている。超合理主義キャラに徹していた前作よりも、生徒に向き合う熱さや温かさを感じさせているのだ。

それが16年という歳月の表れなのか。阿部寛自身、2019年秋に『結婚できない男』(関西テレビ・フジテレビ系)の続編を13年ぶりに演じ、年月の経過を踏まえた役作りを行っていた。

そもそも16年も過ぎているのに同じキャラクターのほうが不自然であり、阿部も制作サイドも当然のように年月の変化を盛り込んでいるのではないか。

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