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# 週刊現代 # 自動車

「脱炭素」と「EVシフト」で崖っぷち…社長が口走った「トヨタが日本から出て行く日」

トヨタはこの国の経済の屋台骨として日の丸を背負い続けてきた。だが、もう限界かもしれない―トヨタ社長から漏れた本音は、「脱炭素」をめぐる政府と企業の深刻な対立を暗示するものだった。

100万人の雇用が消える

その日の豊田章男・トヨタ自動車社長は、どこか苛立っているように見えた。

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3月11日に行われた日本自動車工業会記者会見での話である。

コロナの影響で開催が危ぶまれる東京モーターショーに関して、朝日新聞の記者が「見通し」をくり返し問うと、豊田氏は「『見通し』がお好きですねえ」と冷笑交じりに返答した。

その後、豊田氏の話がヒートアップしたのは、世界で進行している「カーボンニュートラル(脱炭素)」にテーマが移ってからのことである。

「カーボンニュートラルに関する報道を見ておりますと、『車がすべてEV(電気自動車)になればいい』という話が多いが、そんな単純なものではない。

日本は電力の75%が石炭や天然ガス、石油などのCO2(二酸化炭素)を発生させる化石燃料に頼っています。これから先はCO2排出量の少ない国で作ろうとシフトしていく可能性がある。

東北で作ったヤリスとフランスで作ったヤリス。同じ車であっても、日本で作ったものは世界で買ってもらえなくなる。

そうなると国内で自動車産業に従事する550万人のうち70万~100万人の雇用に影響が出てくると思います。いまのまま行きますと、日本で生産ができなくなる可能性があります

CO2排出量の少ない国へ、トヨタが出て行く可能性まで言及したこの発言が、いま大きな波紋を呼んでいる。

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