舞台を好きな理由は
お客様の気持ちと同じ

そんなソニンさんは今、“大好きな仕事”である、舞台の稽古の真っ最中だ。5月16日(日)から東京・東京建物Brillia HALLで上演される、ミュージカル『17 AGAIN』で竹内涼真さんが演じる主人公の妻役を務める。

「日本初演ということでかなり早い段階から稽古がスタートしています。コロナ禍で、メンタル的に落ち込みがちななか、少しでもみなさんに楽しんでいただける作品にしたいと稽古に励んでいる最中です」

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俳優として舞台に立つのは、「生活していくためではありません」ときっぱり言い切るソニンさん。「演劇に携わる人の多くは、そう考えているのではないでしょうか」。

撮影/生田祐介

そもそもソニンさんがヴィーガンになったきっかけは「舞台」だ。ソニンさんをそこまで惹きつける舞台の魅力はどこにあるのだろうか。そう問うと、「そうですね……」と言って、しばらく考え込んだ。彼女はひとつひとつの質問に、誠実に答えてくれる。

「舞台を好きなお客様の気持ちと同じだと思います。舞台を見に来てくださる方は、生の舞台の魅力がなにものにも代えられないものだと知っているから、高いチケットを購入して劇場に足を運んでくださいます。私たち演者も、同じようにその魅力に惹きつけられています。

私たちは、劇場の舞台の上で、対峙するほかの俳優の飛沫を浴びる可能性がある中、マスクをつけずに芝居をします。稽古中を含め、何度PCR検査を行っても恐怖心がなくなるわけではありません。それでも、舞台の上に立ち、芝居がしたい。それに、舞台の上で演じている瞬間は、その恐怖を忘れられるんです。

もしかしたら、舞台の上というのは、マスクをつけずに相手と会話をするという、それまで当たり前だったけれど、今ではファンタジーになってしまったことが実現できる、夢のような場所かもしれません。危険と隣り合わせではありますが、夢のような時間を過ごさせてもらっています。今は、『ぜひ見に来てください!』と言える状況ではありませんが、多くの劇場は万全の対策を施しているので、足を運んでもらえたらうれしいです」