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物理学界に衝撃…「宇宙の秘密」を解くかもしれない「ノーベル賞級大発見」の中身

物理界の根幹を揺るがす「大発見」
佐藤 瑶 プロフィール

初観測された「標準理論のほころび」

質量の違う兄弟である電子とミューオンだが、もっと別の違いがあるかもしれないということが近年の実験で明らかになってきた。特にミューオンの性質は、これまで考えてきたものと異なっている可能性がある。今回の実験結果によって、その疑いが強まった。

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これが本当なら、どのくらいすごいことなのだろうか。

素粒子の存在や性質は100年かけて少しずつ解明され、その集大成が標準理論である。この理論は現代物理学の金字塔とも呼ばれ、これまで実験で明らかになっている17種類の素粒子の性質を全て矛盾なく説明している。もちろん、ミューオンの性質もこの標準理論で予測されていた。

そのため、ミューオンの性質が標準理論と異なることがわかれば、「標準理論のほころび」を初めて観測することになる

さまざまな観測から、宇宙は今も膨張を続けていて、昔の宇宙は今よりもずっとずっと小さかったことが明らかになっている。その頃は星などが存在せず、全てのものがぐちゃぐちゃに混ざり合う、灼熱の宇宙。宇宙が誕生してから10の-12乗秒(0.000000000001秒)の頃は、原子も存在できず素粒子が宇宙の主役だった。

標準理論はこういった素粒子たちの性質を説明する理論であり、言い換えれば誕生から10の-12乗秒頃の宇宙を記述する理論とも言える。

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