文在寅が“万事休す”へ…慰安婦問題で“自爆”して、韓国国民に「見捨て」られた文政権の末路

武藤 正敏 プロフィール

金部長判事は「主権免除」は不変の価値ではなく「韓国憲法や国連人権宣言なども裁判を受ける権利を宣言している」と主張していた。また、この判決を出すにあたり、金裁判長は原告に有利なように裁判所の議論を先導していたという。しかし、韓国の専門家の多くはこの判決はICJの判例に合わないとしていた。

その意味で正義連に属する元慰安婦が提起した訴訟の今回の判決は、これまでの文在寅政権や裁判所にとって大きな立場の変更を意味するものであろう。文大統領が年頭の記者会見で2015年の合意を公式合意と認めた。その時点で文在寅氏の意向は、「主権免除」を認め、原告敗訴の判決を出す方向に傾いたのであろう。

文在寅の言動に変化が出てきた photo/gettyimages
 

ソウル地裁判決の呼び水となった「決定」

3月29日付で上記趣旨の決定文を原告に送付していたことが、つい最近判明した。それ
は、元慰安婦への賠償を命じた第一次訴訟の確定判決と関連し、同地裁が訴訟費用確保のために韓国内の日本政府資産を差し押さえるのは「国際法に違反する恐れがある」と指摘、執行されれば「憲法における国家安保、秩序の維持や公共の福祉と相反する」との懸念を表明したものである。

この決定文で注目すべきは、1月8日の判決そのものを批判する内容まで一つ一つ指摘しているということである。

決定文は主権免除について、条約法に関するウィーン条約には「(国家間で交わした)条約の不履行を正当化する根拠として自国の国内法を用いてはならない」としており、この国内法にはこの判決も含まれると指摘。「条約が国内的に違憲であろうと」遵守する義務があるとの見解を示した。

また、日韓請求権協定や2015年の合意を例示し、「今回の訴訟に関して差し押さえなどの強制執行を行うことは、(原告の)権利乱用に当たる」と述べていた。

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