# UXライティング

無印良品には「矢印」がある。じつは当たり前じゃない「直角靴下」のヒミツ

永井 一二三 プロフィール

無印にもある「UXライティング」の視点

このように、消費者やユーザーなど情報の受け手に対して言語表現で体験を良くすることを「UXライティング」といい、一部のスタートアップが「UXライター」を採用することでサービス向上に努める動きが始まってきました。

視覚的なデザインの文脈で語られることの多いUX(User eXperience)に対して、言葉や文字の表現を変えることでサービス満足度に変化が生じることに気付く企業が増えてきています。商品の名前を付けることをネーミングといったり、Webサイトのキャプション(説明文)を考えるライティングという行為と重なる部分もありますが、ユーザーが目に触れた時のアクションを言葉でサポートすることを指しています。

イメージしやすいものとしては、スマホアプリが例に上がることが多いです。はじめて新しいアプリを使ってみると色が綺麗でデザインもかっこいい、もしくはかわいい。だけど、言葉遣いがわかりづらくてだんだんサービスから遠のいてしまう。これはサービス提供者がUXライティングを疎かにしてしまっていることが一因です。

 

アプリをつくるにはプログラマーやUIUXデザイナーがいないと始まりませんが、言葉の表現は誰でもできてしまうパートではあります。読み書きというのは社会生活を行う上でとくに意識せずとも誰でもできてしまうので、そこにコストをかけるという意識が働きづらいという事情あります。

しかし、GAFAなどを代表するシリコンバレーのテクノロジー企業では2017年ごろからUXライターの求人が増加しました。これは、言語表現に力を入れることによって実際にコンバージョン率が上がったり、顧客離脱を防げたりするということが明らかになってきたという証左でもあります。日本ではまだまだUXライターという存在そのものの認知が薄いですが、言葉の専門職をジョインさせることでサービス向上させようとする動きが少しずつ浸透してきています。

全く同じものが同じ場所で違う価格で販売されている場合は安い方を選ぶとは思いますが、機能の多寡やスペックよりも、使いやすさを重視したりその企業の思想に共感して商品やサービスを愛用するという消費者行動の増加に合わせていくには、言語表現を時代に即したものに改めるというのは企業の命題であると考えます。

コピーライティングやライティングとはちょっと違うUXライティングの目線で生活してみるとあらたに見えてくるものがあるのではないでしょうか?

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