撮影:山本華

“ワクチン敗戦”ニッポン、石破茂が菅政権のコロナ対策に思うこと

危機を煽ったほうが人気は取れるが…

菅義偉・自民党総裁の任期は満了まで半年を切った。昨秋、4度目の挑戦で敗れた石破茂はどうしているのか。責任を取って石破が会長を辞任した後、石破派(水月会)は17人に減ったが、世論調査の「次の首相」では今も2番手にその名が挙がる。「菅降ろし」も兆す中、政府のコロナ対応をどう見ているか。

 

35年の議員生活で「初めての現象」

緊急事態宣言解除後、まもなくウイルスが蔓延し、「第4波」が急激に立ち上がりつつある4月上旬、議員会館で石破に面会した。

――菅政権のコロナ対応をどう見ているのか。

「大事なのは重症者と死亡者を増やさないこと、と言い続けているのですが、政府は、今、感染者の減少も目標の一つとしています。

感染者数は常に変動します。これからワクチン接種が進み、あるいは特効薬が開発されて、状況の改善があったとしても、しばらくは医療資源の強化を図るべきではないでしょうか」

――支持率は感染者数と逆相関の関係にあることが指摘されている。

「国会議員として35年仕事をしていますが、こんな現象は初めての経験です。政府が厳しい自粛措置を求めると支持率が上がり、停止したGo Toトラベル事業の『再開』を口にすると大きな批判がある。正直、戸惑いを感じます。

政府として危機感を強めたほうが政権維持にプラスに働くという状況ですが、本来は私権制限に慎重なはずの野党の方が『もっと厳しい対策を』と主張しているのも、私には意外です。与党は、野党の主張を取り入れることでより有利になる、という繰り返しで、『何が真実に基づく政策か』というより『何が国民にうけるか』が価値判断の基準になっているようで気になります」

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