池江璃花子選手の復帰に便乗し「五輪開催」を声高に叫ぶ人たちへの強烈な違和感

本当に選手たちのことを考えているのか
赤木 智弘 プロフィール

もはや3ヶ月しか残っていない

それこそもっと早い段階、少なくとも去年の段階であれば、東京という一カ所に集まるのではなく、世界中の都市でオリンピック競技を分担するような開催方法も検討できただろう。

もちろん、感染状況が厳しい国や地域もあれば、比較的余裕のある国や地域もある。そうした中でできるだけ感染の少ない地域で分散して開催する可能性はあったはずだ。

しかし、もはや東京オリンピックまで3ヶ月しか残っていない。3年でなく3ヶ月だ。開会式は7月23日に予定されている。

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日本の新型コロナワクチン接種は他の先進国に後れを取り、オリンピックまでに全国民がワクチンの2回接種をできる可能性は0%と言っていい。

それならばせめて多数のボランティアを含むオリンピック関係者には、ワクチン優先接種の権利を与えるべきなのだが、そうした措置を行うという考えすら示すことができないのが、日本のワクチン行政の現状である。

そして何より、これを書いている時点で東京での新規感染者数は増加傾向にある。この記事が掲載されることにはまた1000人を超えるかも知れない。また、ワクチン接種が早い国と遅い国の間で、今後どのような感染の差が出てくるのかも未知数だ。

東京オリンピック開催に反対する人であっても、それは決してオリンピックが不要だったり、アスリートが実力を示す場がなくなっても良いからと反対しているわけではない。僕としても池江選手のみならず、オリンピックに出場するような実力を持つ選手には敬意をもっているが、それと東京オリンピック実施の是非は「話が別」なのである。

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