池江璃花子選手の復帰に便乗し「五輪開催」を声高に叫ぶ人たちへの強烈な違和感

本当に選手たちのことを考えているのか
赤木 智弘 プロフィール

政治的思惑に巻き込まれていこうとしている

僕の考えとしては三木谷氏の主張に、基本的に賛成である。

オリンピック競技の関係者たちにとってはオリンピック開催は喜ばしいことなのかも知れないが、一方で世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルスの問題を無視するわけには行かないはずで、この両者はフラットに扱われるべきである。

しかし、自民党の世耕弘成議員が7日の議員総会で「池江さんの活躍に期待するかの質問の後、五輪を開催すべきかと聞けば9割の人が開催するになるんじゃないか」と述べるなど、池江選手の頑張りが、東京オリンピック成功という政治的思惑に巻き込まれていこうとしているのである。

photo by gettyimages

確かに、多くの選手たちがオリンピックを目標にして頑張ってきたのだから、オリンピックが中止されれば残念であることはいうまでもない。スポーツ選手にとってオリンピックが1つの高い目標である。当然選手たちはオリンピック出場を目指して頑張っている。

だが、水泳であれば世界水泳選手権、バレーボールであればワールドカップバレー等、我々がパッと思いつくような競技には、オリンピック以外にも選手たちが世界レベルで戦う事ができる大会が存在している。

池江選手もトレーニングを再開した時点で、その先にオリンピック代表選考大会があったから東京オリンピック出場を目指した。

 

しかし、もし新型コロナの問題が存在せず、2020年に予定通りに東京オリンピックが行われていれば、池江選手はもちろん大会には出場できなかった。だが、それで池江選手が復帰のためのトレーニングをしなかったかと言えば、そんなことはない。例え東京オリンピックに出場できなくても別の大会に照準を合わせて、復帰のために努力を積み重ねたはずだ。

競技ごとの世界大会なら選手は分散するが、東京オリンピックでは33競技の選手が世界中から東京に集まってくる。変異株への対応が迫られる現在において、世界の人が一カ所に集まるのはリスクが高い。外国人観光客はこないものの、世界中から選手やコーチなどはもちろん、メディアも集まってくる。

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/