# 総合商社

合コンの幹事、遊牧民との交渉、ツアーガイドまでやる!謎に包まれた「総合商社の仕事」の本質

徳永 勇樹 プロフィール

商社は舞台監督

こうした商社の仕事が、社外の人々にはなかなか知られない理由は何か。フィールドこそ華やかであるが、実際は黒子として隠れていることが多いからだ。その意味で、商社勤務に一番近い仕事は「舞台監督」だろう。ときには女優をなだめすかしながら、助監督にも的確な指示を出す。その一方で、舞台のプロモーションのために世界を飛び回り、お客さんとの交流も欠かさない。そんな風に一つの作品を作り上げるのが商社マンの仕事だと筆者は思う。

余談だが、よく商社マンは合コンのセッティングがうまいと言われる。合コンの企画から最後(割愛)まで全ての運用をつつがなく行うということは、総合商社の社員であれば皆、ビジネスの基本動作として徹底的に叩きこまれているのである(ただし、残念ながら筆者にはこの腕を見せる機会は一度もなかったが)。

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その意味で、総合商社の仕事は高度な知的産業だと思う。筆者が新入社員だったころ「商社の給料が良いのは仕事がきついからだ」と言われ、それではあまりに救いがなさすぎると絶望的な気持ちになって以来、なんとか自分の言葉で自分の職務を表現したいと思っていた。ただし、人によって見方は違うだろう。あくまでも筆者の個人的な見解であることご理解頂きたい。

現代においてインターネットの発達により、単純な仲介ビジネスは徐々にその機能を失いつつある。それでも、この世が不完全である限り、ミスコミュニケーションは常につきもの。そうした現況を鑑み、意思決定を売りにしている業態として、単純な物流取引から事業投資・経営にシフトしたのは自然な流れであろう。業態変革を続けてきた総合商社には引き続きご注目頂きたい。

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