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生きづらさの原因は「発達障害」だった…自閉スペクトラム症の50歳男性が人生を肯定するまで

診断名がつくことで、時に人は安心する――。

年々、メンタルヘルスへの理解が社会で深まりつつある。うつ病、アルコールや買い物への依存症、そして発達障害。今、これらに関するニュースが、日々、どこかしらで伝えられている。この手の話題は今や大勢の人にとって無関心ではないことの証左だ。誰かしらどこかに生きづらさを抱えているのだろう。

だが社会での理解の高まりとは裏腹に、わたしたちはこのメンタルヘルスの実情をあまりにも知らない。そこで今回、これに悩む当事者の声を聞き、知られざるこの手の問題に迫ってみた。その声を聞けば聞くほどあまりにも純粋過ぎるが故の労苦に気づく。

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「ずっと誰からも認められないのが自分だと思っていました。でも、最近になってようやく社会での自分の居場所が見つけられた気がします。年を重ねるのはいいことですね」

こう語るのはトモキさん(仮名・50歳)だ。地方色豊かな関西の街に生まれ育った彼は、本人によると、口達者で、「よく本を読むけれど勉強や運動はさっぱりダメ」な子どもだった。担任教師や同級生たちのみならず両親からも、「ドンくさい子」というレッテルをずっと貼られ、誰からも鬱陶しく思われていたという。そんな子どもの頃を振り返りつつトモキさんが話す。

「思ったことは口に出す、正しいこと、正論ならば受け入れられるもの、正義であれば、みなわかってくれるものと思い込んでいました」

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