自分を向上させる努力を諦めたくない

目の前にある仕事に順番に向き合っていくことしかできなかった10〜20代。30歳で女優復帰したときは、「役というのはいただきものなんだ」と痛感した。思いもかけないところから突然やってきて、演じることで人間に対する気づきをくれるギフトのようなものだと。

“自分はこれしかできない”とか、自分の可能性を決めつけないことも大事です。ドラマにしても映画にしても舞台にしても、それを見ているお客さまにとって心が動く時間であってほしい。見てくださる方に楽しんでいただくためには、役をしっかり自分のものにする必要があります。『この人が出ているから見たい』と思っていただけるような人間を志さないと残っていけないと気づいてからは、お芝居へのアプローチも変わりました。演技コーチについてもらい、今はできるだけ一つ一つの作品に丁寧に向き合うことを心がけています。いくつになっても、自分を向上させていける努力を諦めたくはないんです」

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真剣な表情で力説した後に、「あ、でも」と何か思いついたように目を丸くした。
「ただ、見た目に関しては重力に逆らうことはできませんよね。美容も、諦めるんじゃなく、せめて頭皮マッサージをしてみようとか、ツボを押してみようとか。流行りのこと、興味の持てることにどんどんトライしていきたいです。そこは、合わなかったら止める、ぐらいの気軽さで」   

茶目っけもたっぷり。いろんなことを経験してきた、大人の女性の持つ豊かさが、くるくると変化するその表情に現れていた。

WOWOW『華麗なる一族』
WOWOW開局30周年記念「連続ドラマW 華麗なる一族」 
高度経済成長期の富と権力をめぐる人間の野望と愛憎を描いた山崎豊子の傑作小説のドラマ化。阪神銀行のオーナー頭取、万俵大介(中井貴一)は、多くの事業を手掛ける万俵コンツェルンの総帥。長女・一子(美村里江)の夫である大蔵省のエリート官僚の美馬(要潤)から、都市銀行再編の動きを聞きつけ、大手銀行を吸収合併しようと画策する。万俵家には、大介の妻・寧子(麻生祐未)と、阪神特殊製鋼の専務取締役の長男・鉄平(向井理)、阪神銀行に勤める次男・銀平(藤ヶ谷太輔)、次女・二子(松本穂香)、三女・三子(福本莉子)のほかに、長く同居する大介の愛人・相子(内田有紀)の存在があった。家庭内で大きな力を持ち、万俵家の閨閥づくりを推し進める相子の存在を鉄平たちは疎ましく思っていた。さらに鉄平は、悲願としていた高炉建設の融資をめぐって大介と対立し、2人は確執を深めていく。
原作:山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊)4月18日(日)[WOWOWプライム] [WOWOW 4K][WOWOWオンデマンド]放送・配信スタート(毎週日曜夜10時)。第一話無料放送(全12話)