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菅政権が「カーボンニュートラル」を実現するために避けて通れない道筋

日本経済を活性化させる気があるのなら

突然の最新型原子力リプレース構想

4月12日、東京で青天の霹靂が起こった。自民党内に新しい議員連盟が作られ、その設立総会が開かれたのだが、その名も「脱炭素社会実現と国力維持・向上のための最新型原子力リプレース推進議員連盟」。

菅政権が目玉にしようとしている2050年のカーボンニュートラルを、国民に過度な負担をかけないコストで実現するには、原発の新設・増設・リプレース(建て替え)が不可欠という認識が、ここで言明された。

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日本のエネルギー政策は2003年以来、政府の策定する「エネルギー基本計画」によって、その基本方針が定められてきた。これはほぼ3年ごとに見直されることになっているが、現行のものは18年に定められた第5次エネルギー基本政策。そして、ここに掲げられている政策はかなり矛盾に満ちたものだった。

例えば、「再エネの主力電源化」。水力発電以外の再エネは給電指令に応じられないため、どう逆立ちしても主力電源にはなれない。また、「2030年の電源構成における原発の割合を22〜20%に」するとしながら、「可能な限り原発依存度を低減する」という相容れない目標も含まれる。

再エネは、昼夜、あるいは天候により供給に大きな差異が出るため、それを補填する電源が必ず要る。それを火力発電でやればCO2は減らない。他の産業国で再エネを効率的に利用しているのは、火力以外の、給電指令に応じられる電源(原子力、水力)とうまく組み合わせている国だけだ。

給電指令に応じられる電源が、ほぼ火力しか無いのが現在の日本なのに、あたかも「再エネの主力電源化」や「可能な限り原発依存度を低減する」が可能であるかのような顔をしているのが、2018年の「エネルギー基本政策」だった。

 

つまり、今回発足した議員連盟の目標は、目前に迫っている「第6次エネルギー基本政策」の改定で、それらの矛盾を修正し、我が国のエネルギー政策を合理的、かつ現実的なものに変えようというものだ。

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