2000年代に始まった「新劇場版」

それからは、コミックやテレビゲーム、ノベライズ、パチンコ・パチスロにいたるまで、様々なメディアミックスに発展。
エヴァンゲリオンは、アニメーションの枠を超えた一大コンテンツとして君臨し続けます。

その間、庵野秀明監督は、自身が代表取締役を担う株式会社カラーおよびスタジオカラーを設立。
そして2006年、エヴァンゲリオンが新作アニメーションとして再び制作されることが決定。2年間で前編・中編・後編・完結編の全4部作が制作される予定であると発表されました。エヴァンゲリオンにおいて「新劇場版」「新劇」とされるシリーズの始まりです。

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新劇場版は、テレビシリーズ第1話からのリメイクではあるものの、この企画はリメイクではなく「リビルド(再構成)」と呼称されています。
その名に相応しく、設定の変更や新キャラクターの登場で、途中からテレビシリーズとはまったく異なる展開に発展し、新旧のファンを湧かせました。

旧劇場版の完結から約10年後の2007年9月、スタジオカラーの記念すべき第1作目として『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』がロードショー。
タイトルの「序」は、雅楽で用いられる用語「序破急」に由来します。

2007年『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」公開初日には大行列が Photo by Getty Images

2年後の2009年6月、新劇場版2作目の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開。
今度こそ順当に制作されるかと思いきや、新劇場版シリーズはそれから4年間の充電期間に入ります。

2012年11月、新劇場版3作目『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が待望のロードショー。これで、新劇場版シリーズは完結編を残すのみとなりました。
新劇場版『序』『破』『Q』は、Amazonプライム・ビデオで見放題、その他の配信サービスでは都度課金で観られます。

しかしこの後、次作が公開されるまで、ファンは過去最長となる9年間もの年月を待たされることとなりました。

迎えた今年2021年、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による公開延期を経て、絶賛公開中の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll』が完成。
こうしてエヴァンゲリオンは、25年間をかけてようやく終劇を迎えたのです。

【公式】『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告

さすが25年間に及ぶ超大作。歴史を振り返るだけでもなかなかな苦労でしたが、前編はここまで。後編では、エヴァンゲリオンがこれだけ多くの人を魅了してきた理由について考えていきたいと思います。