エヴァと共に成長した僕の25年

僕は公開初日にいち早く劇場で鑑賞し、パンフレットを熟読した後、二度目の鑑賞を終えたところです。
少年期や思春期、青年期を経て、25年間ファンとして追い続けて来た作品が、遂に完結してしまった。エンドロールでは、数十年にも及ぶ刑期を終えた囚人のような気分、あるいは、生き別れた家族に25年ぶりに再会したような気分でした。

『新世紀エヴァンゲリオン』がテレビで放映されていた1995年当時、僕は10歳の小学生。
その頃は、夕方の17時〜18時台にアニメ番組が盛んに放送されていた時代。
アニメ情報の月刊誌をおこづかいで買っていたほどアニメが大好きな少年だった僕でしたが、実は「10歳の僕には少し難しそうだから」と『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビ放映をリアルタイムでは観られなかったのです。

ところが、全26話の放映が終わったぐらいから「エヴァンゲリオンってアニメがすごかったらしい!」と、社会が徐々に騒ぎ始めます。
とりわけエヴァンゲリオンは、テレビ放映後にVHSとLD(レーザーディスク)のヒットで知名度を上げた作品で、当時はどこのTSUTAYAにもエヴァンゲリオンのレンタルVHSがずらりと並んでいました。
テレビ放映から遅れて数ヵ月後、僕もようやく親におねだりしてVHSの第1巻をTSUTAYAでレンタルしました。
このVHSに収録されていた第1話と第2話を、同じくエヴァに興味を持ち始めていた父親と二人で実家のリビングで観たのを、今でもはっきりと覚えています。
何を隠そうエヴァンゲリオンは「父親と息子」の関係がキーになる物語。偶然とはいえ、今思えばなんとも感慨深いエピソードです。

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1995年のアニメといえば、『スレイヤーズ』『ふしぎ遊戯』『NINKU -忍空-』など、いずれも10代の若者を対象にしたヒーローもの、ファンタジーものが中心でした。
しかし『新世紀エヴァンゲリオン』は、他のどのアニメ作品とも違っていました。

14歳の中学生・碇シンジは、人類を脅かす謎の敵「使徒」と戦うため、ある日突然「汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」のパイロットになることを自身の父親から強制されます。
従来のロボットアニメにはない鬱屈とした雰囲気と緊張感。スタイリッシュな構図。劇場用アニメと見紛うほどの圧倒的な作画。
僕は幼いながらも、少年アニメの枠を超えた斬新な映像表現に衝撃を受けました。

【公式】新世紀エヴァンゲリオン第壱話「使徒、襲来」

それからもレンタルビデオで少しずつシリーズを観ていきながら、やがて主人公の碇シンジくんと同じ14歳になり、新劇場版シリーズが始まった当時は21歳、そして『シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll』が公開された今年、気づけば僕は35歳になっていました。
これまで数々のテレビアニメを観てきましたが、幼少期にあれほどの多大な衝撃を受け、今こうして大人になってもファンでい続けられているアニメ作品は、エヴァンゲリオンの他にはありません。